“問題の答えは、このページ内でお伝えしますが…”
日々の診療の中で、たびたび遭遇する短頭種気道症候群ですが、
短頭種気道症候群は、病態が複雑でよくわからない
麻酔や外科手術で危ない経験をしたことがあるので怖い
「紹介すべきかどうか?」判断に迷うことがある
など、多くの獣医師から、このような話を聞きます。もし、先生にも心当たりがあるのなら、今回のご案内はとても重要です。
なぜなら、動物呼吸器外科のスペシャリストである末松先生から、教科書では学べない「短頭種気道症候群の体系的な診療アプローチ」をわかりやすく学べるチャンスだから。
いま以上に診断や病態の把握に自信が持てることはもちろん、外科治療の「3つの術式」を習得すれば、94%以上の短頭種気道症候群を改善できるようになることをお約束します。
呼吸ができずに苦しんでいる犬猫をご自身の手で救いたい先生は、最後までこのページをお読みください。
日本で人気のあるフレンチブルドッグやボストンテリア、パグなどの短頭種。先生もよくご存じのとおり、これらの犬は鼻の長さが短い身体的特徴から、たびたび短頭種気道症候群に罹患します。
「グーグー」「ガーガー」「ヒューヒュー」といった変な音の呼吸音や過度なパンティング、激しい咳などの症状は、病気に詳しくない飼い主さんでも明らかに異常だとわかります。
そんな犬猫の姿をみた飼い主さんは、「急にどうしちゃったんだろう?」「もしかしたら、深刻な病気かもしれない」と不安になり、藁にもすがる思いでかかりつけである先生の病院を訪れます。
当然、先生は安心させようとご尽力されると思いますし、「できることなら助けたい」と考えるはず。しかし、短頭種気道症候群は、生命にかかわるケースもある疾患です。
そんな疾患をあいまいな知識のまま診療するのは、リスクが高い行為だと思いませんか?
苦しそうにする犬猫のためにも、また、飼い主さんの信頼を得るためにも、短頭種気道症候群はご自身の手で診療できるのが理想ですが…
本教材は、こう思われている先生のために制作しました。
確かに、短頭種気道症候群は、簡単に診療できる疾患とは言えません。さまざまな疾患が複雑に絡み合っているケースも珍しくないからです。
しかし診断であれ、外科治療であれ、「具体的な方法を知らない」ことが原因で、必要以上に難しいと誤解することがよくあります。
先生も、何か新しい診療技術を学んだあと、「なんだ、こんなことだったのか」 と予想外のシンプルさに拍子抜けした経験があるのではないでしょうか?
ですから、「短頭種気道症候群は難しそうだから」と、診療技術の習得をあきらめることはありません。日本で人気の品種に多い疾患であり、生命にかかわることもある疾患をご自身の手で治療できるようになるのですから、学ぶ意義は大きいと思います。
では、具体的にどうやって診療すればいいのか?
今回は、大分県にある「AMC末松どうぶつ病院 呼吸器・循環器センター」の末松先生を講師にお迎えし、短頭種気道症候群の診療をわかりやすく教えていただきました。
2022年にリリースした末松先生の「気管虚脱治療」をテーマにした教材は大変ご好評をいただきましたので、2作目を心待ちにされていた先生もたくさんいらっしゃると思います。
【プロフィール】
2004年に日本獣医生命科学大学卒業後、山形県内の天童動物病院に勤務。2006年には、山形大学医学部 第一内科(循環器、呼吸器、腎臓病)研究生として研鑽を積む。2007年より地元の大分県日田市に戻り、実家の「AMC末松どうぶつ病院」の副院長(現在は院長)。2023年から呼吸器・循環器センターを立ち上げる。日本を代表する動物呼吸器外科のエキスパートであり、世界最高峰の治療成績を誇る。現在は、全国の獣医師と呼吸器疾患の研究グループを立ち上げ、積極的に情報発信をおこなっている。
【経歴】
・2006年-2007年
山形大学医学部 第一内科(循環器・呼吸器・腎臓病)研究生
・2018年-現在
鹿児島大学大学院 共同獣医学研究科外科学分野所属(研究テーマ:気管虚脱、気管移植、喉頭疾患の診断治療)
・Small animal respiratory disease study group(SARS)
【受賞歴】(一部抜粋)
・令和元年 日本小動物獣医学会 九州地区学会長賞(最優秀賞)
犬の喉頭麻痺および喉頭虚脱の合併症例(LPLC)に対して披裂軟骨側方化術を実施した治療成績
・令和2年 第99回日本獣医麻酔外科学会 一般演題優秀賞
気管膜性壁に発生した脂肪腫により気道閉塞を引き起こした犬の1例
・令和3年 中部小動物臨床研究会年次大会 優秀賞
W shape type気管虚脱に対するCETPを用いた外科的矯正術の治療成績と新しいGrade分類の提案
・令和3年 日本小動物獣医学会 九州地区学会長賞(最優秀賞)
咽頭虚脱および漏斗胸をともなう猫の短頭種気道症候群に対して鼻翼溝を利用した外鼻孔拡大術(鼻翼側方化術)を実施した治療成績
・令和4年日本小動物獣医学会 九州地区学会長賞(最優秀賞)
猫の喉頭腫瘤に対して 18MHzプローブを用いて 喉頭超音波検査を実施した考察
・令和5年日本小動物獣医学会 九州地区学会長賞(最優秀賞)
気管虚脱に対して Continuous extraluminal tracheal prosthesisを用いた 外科的矯正術後に発現した遅発性喉頭麻痺に関する検討
・令和5年日本小動物獣医学会 九州獣医学連合会長賞(優秀賞)
先天性後鼻孔閉鎖に対してシリコンチューブ設置術を実施した犬の1例
【論文】
・Fukushima R. Tanaka R. Suematsu M.et al (2010). Clinical Efficacy of Pimobendan on Cats with Systolic Heart Failure.動物臨床医学 19(1), 1-7.
・末松正弘ら(2016).低体重犬の重度肺動脈狭窄症に対して経右室バルーン弁拡大術を実施した犬の1例.動物の循環器 vol.49(1),35-38.
・Suematsu M, Suematsu H, Minamoto T, Machida, N, Hirao D, Fujiki M(2019). Long-term outcomes of 54 dogs with tracheal collapse treated with a continuous extraluminal tracheal prosthesis.Vet Surg. Jul;48(5):825-834.
・Suematsu M (2019). Diagnosis and treatment of upper airway and tracheal diseases. Journal of Veterinary Cardiovascular Medicine 3, 1-7.
理由① 「世界トップクラスの治療成績」を誇る 獣医師の診療技術
日本を代表する動物呼吸器外科のスペシャリストである末松先生。
彼は、アメリカの権威あるジャーナル「Veterinary Surgery」に、アジアから唯一気管虚脱の論文を掲載されている獣医師であり、外科治療の成績は世界トップクラスです。
また、末松先生は、呼吸器疾患専門の病院が少ない現状を変えるため、画像診断、内科疾患、循環器疾患、救急疾患など、各分野の専門家で構成されたスタディグループであるSARS(Small animal respiratory disease study group)を2018年に立ち上げました。
そのSARSで呼吸器外科を担当する末松先生は、まさに、外科治療が重要となる短頭種気道症候群の診療を学ぶ、最高の講師と言えます。
「短頭種気道症候群を学びたいけど、誰に教わるべきか?」と迷ったことがあるのなら、末松先生に教わっておけば間違いありません。
理由② 「短頭種気道症候群だけ」を掘り下げて学べる
本教材のテーマは、「短頭種気道症候群の診療」 です。
複雑で病態の把握が難しいイメージの短頭種気道症候群をシンプルに紐解き、適切に診断、治療できるようになることを目的にしています。
その収録時間は、なんと160分以上。
他の方法で学ぶときと比較してみてください。通常45分~60分の学会やセミナーであれば、内容をだいぶ凝縮するしかありません。そのため、どうしても広く浅くといった内容になり、日々の診療に活かすのは難しくなります。
しかし、160分まるまる短頭種気道症候群となれば、話は別です。
短頭種気道症候群の基本的な考え方はもちろん、重症度評価、リスク評価、さまざまな異常呼吸音の聴き比べ、画像診断、内科治療、外科治療など、診療に必要な知識をまとめて学べます。
ホームドクターはもちろん、二次診療施設や大学病院など、どの診療施設の獣医師がご覧になられても勉強になる教材です。
“異常呼吸音の聴き比べもできるのが、映像教材のメリットです”
理由③ 外科治療のさまざまな術式を習得できる
ひと言で「短頭種気道症候群」といっても、その外科治療には、さまざまな術式があります。そのため、「何から習得すればいいのか?」 と迷ってしまうかもしれませんが、ご安心ください。
まず、習得すべき外科治療は明確です。
それは末松先生が、「トリプルセラピー」 と呼んでいる、
外鼻孔拡大術(鼻の穴を広げる手術)
軟口蓋切除術(軟口蓋を切除し呼吸しやすくする手術)
喉頭小嚢切除術(気道抵抗の原因となる外転した喉頭小嚢を切除する手術)
これら3つの外科手術です。
なぜなら、論文ではこの3つの外科手術を実施すれば、短頭種気道症候群の94%は改善できる と報告されているから(末松先生は、この数字以上の改善を実感されているとおっしゃいます)。
“まずは、改善率の高い手術から学んでいくのがベストです”
“まずは、改善率の高い手術から学んでいくのがベストです”
トリプルセラピーで改善しない場合は、披裂軟骨側方化術や喉頭蓋部分切除術の実施を検討する必要がありますが、これらの術式も本教材で詳しく学べます。
理由④ 緊急症例への対応方法も学べる (緊急時の対応で「必須」となる手術とは?)
今回は、通常の診療とは別に、緊急症例への対応も掘り下げて解説します。
緊急対応の目的は、ただ一つ。それは、「救命のため」 です。対象は、気道閉塞による呼吸不全症例であり、とにかく生命を救うために手を尽くします。
その具体的な方法として、まず、「一時気管切開術」 を学んでいきます。
一時気管切開術とは、気道閉塞による呼吸不全を外科手術により一時的に回避する治療法のこと。 気管に設置したチューブから酸素を供給し、生命を維持します。
“緊急症例を救う上で、必須の術式です”
一時気管切開術をおこなう緊急性の高い気道閉塞症例は、全体からみればわずかな数かもしれません。
しかし、一時気管切開術の適応となる症例は、ほとんどが、すぐにこの手術をしなければ生命を落とす深刻な状況です。 つまり、 「この術式を知っているかどうか?」で、目の前の生命を救えるかどうかが決まる と言えます。
本教材では、一時気管切開術の一連の手順をシェーマ、写真、手術映像の3つを使いわかりやすく解説します。さらに、飼い主さんへのインフォームのポイントや手術の練習方法、術後の合併症なども詳しく学べます。
“緊急時に必須のため、きちんと対応できる準備を整えておくことが重要です”
“緊急時に必須のため、きちんと対応できる準備を整えておくことが重要です”
理由⑤ 短頭種気道症候群の「内科治療」も学べる
気道閉塞などの呼吸器疾患を根本解決しようと思うと、どうしても外科手術が必要です。では、「内科的治療は効果がないのか?」 というと、決してそんなことはありません。
たとえば、短頭種の中には、夏場の散歩やドッグランでの過度な運動による高体温(39度以上)が原因で呼吸困難になる症例もたくさんいます。
このような症例の場合は、外科治療は必要ありません。酸素化と扇風機などを使った冷却処置をするだけで見違えるように呼吸が落ちつきますので、挿管すら不要です。
これは内科的治療のほんの一例ですが、今回は他にも、肥満犬に多くみられる睡眠呼吸障害(SDBP)、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)などの内科治療も詳しく解説します。
外科治療と合わせ、内科治療も知っておくと、対応できる幅が大きく広がります。
“睡眠時無呼吸症候群は、多くの飼い主さんが把握している疾患です”
たとえば、緊急性の高い症例が来院したとき。
最初に犬猫と飼い主さんに接するのは、獣医師ではなく受付や看護師ですよね。そのときに看護師が、「呼吸困難の程度が強い」「体温が高すぎる」などの異常に気づければ、そのあとの診療はもっとスムーズになるはずです。
だからこそ本教材は、獣医師はもちろん、愛玩動物看護師のスキルアップにもお役立ていただきたいと考えています。
本教材には、看護師に有益な情報もたくさん収録されています。たとえば、短頭種気道症候群を疑う症例が来院したとき、
異常呼吸音の有無の判断
BOASに特徴的な外貌所見
高体温時の注意点
肥満が呼吸器に及ぼす影響
検査時の保定のポイント
術後管理の注意点
などの知識があれば、診療はもっとスムーズになりますので、重症度の高い症例の早期発見も可能です。当然、救える症例数はぐんと多くなります。
ぜひ、本教材を院内勉強会にご使用いただき、看護師のスキルアップにお役立てください。
“看護師が異常に気づけると、もっと迅速な診療ができます”
“看護師が異常に気づけると、もっと迅速な診療ができます”
他にも、末松先生から短頭種気道症候群の診療のポイントをたくさん学べる今回のプログラム。収録内容を詳しくご紹介すると…
<末松先生からメッセージです>
1.概論と画像診断のポイント
上気道閉塞を起こす原因とは?
ひと言で上気道閉塞といっても、腫瘍(鼻咽頭、喉頭)や異物、神経性、外傷など、その原因は多岐にわたります。まずは、犬の頭頸部の模式図をみながら、上気道閉塞の原因を学ぶところからスタートします。
短頭種気道症候群の考え方(病態の捉え方)とは?
短頭種気道症候群はとても複雑な病態ですが、少しの工夫で簡単に理解できるようになります。ここでは、3つの区分(①上気道、②気管、気管支、③末梢気道肺実質)に分類し、それぞれの疾患を捉えていきます。
短頭種気道症候群の重症度評価
末松先生は、この重症度評価シートを飼い主さんと一緒にみながらグレード評価をおこなっています。このシートは、犬猫にストレスが掛かる前後の評価もできますので、より正確な状態を掴めるようになっています。
短頭種気道症候群のリスクを評価する方法
外科治療で用いられることの多いBriskと呼ばれる評価方法をご紹介します。6つの項目が独立した予後予測因子として得られたと報告されています。
「スターター(イビキ様呼吸音)」の特徴とは?
「グーグー」というイビキのような呼吸音をスターターと言います。低調性かつ断続的な呼吸音であることが特徴です。言葉ではイメージしにくいと思いますので、複数の症例映像をご覧いただきながら詳しくご説明します。
「ストライダー」とは、どんな呼吸音なのか?
スターターとは違い、「ヒーヒー」「ヒューヒュー」と聞こえる呼吸音をストライダーと言います。犬の場合は開口呼吸がほとんどですが、猫では閉口していることもあります。こちらも、症例映像をみながら詳しくご説明します。
乾性咳嗽と湿性咳嗽の違い
咳嗽の問診をするときは、まず、痰や分泌物があるかどうかをチェックします。なぜなら、痰や分泌物の有無により、乾性咳嗽と湿性咳嗽を鑑別できるから。これらの咳嗽は機序が異なりますので、治療方針にも影響します。
画像検査を実施する前の注意点
画像検査のときに何よりも重要になるのが、「安定化」です。たとえば、ストレスが掛かった状態や、高体温のときは、無理に検査をせずに安定化を優先させなくてはなりません。
正常所見で学ぶ、X線検査のポイント
正常所見を熟知していなければ、どれだけキレイにX線画像を撮影できたとしても異常に気づくことはできませんよね。そのため、X線検査を詳しく学ぶ前に、まずは正常所見をみながら読影のポイントを学んでいきます。
猫のX線検査のポイント
犬だけでなく、猫にも短頭種気道症候群はありますので、猫のX線検査のポイントも一緒に解説します。X線画像は、ポジショニングひとつで見え方がまったく変わってきますので注意が必要です。
透視検査のポイントと注意点
どちらかと言うと、透視検査は動的な評価に特化した検査と言えます。こちらもX線検査と同じように被爆リスクがありますので、長時間の検査は避けなくてはなりません。実際に撮影しているところをご覧いただきながら、透視検査のポイントをご説明します。
内視鏡検査のポイントと注意点
呼吸器疾患の診療に外せないのが、内視鏡検査です。なかなか導入に踏み切れない先生も多いと聞きますが、近年は、ディスポーザブルな内視鏡も販売されています。ここでは、内視鏡を用いた動的評価、構造的評価などのポイントを解説します。
外貌の何をチェックするのか?
たとえば、外鼻孔狭窄はチェックすべきポイントの一つです。外鼻孔狭窄は、犬種(パグ、フレンチブルドッグ、ブルドッグなど)により、openから重度まで分類されています。複数の症例写真をみながら、チェックすべきポイントを学んでいきます。
知っておきたい喉頭蓋後傾のポイント
喉頭蓋後傾は、喉頭蓋の動的(または持続的)な後傾が特徴です。もし、呼吸困難の主たる原因が喉頭蓋後傾である場合は、注意しなくてはなりません。ここでは、その理由を詳しく解説します。
鼻腔内疾患を疑うタイミングとは?
短頭種には、鼻腔内に腫瘤を呈するケースもあります。もし、外鼻孔や軟口蓋の手術をしても改善がみられない場合は、鼻腔内の腫瘤形成の可能性も考えなくてはなりません。
喉頭虚脱のステージ分類
意外と見落とされがちなのが、喉頭虚脱のステージ分類です。そのため、重症度分類はしっかりとおこなう必要があります。ステージは全部で3段階あり、ステージ3がもっとも重症となっています。
短頭犬種と喉頭腫瘤の関係とは?
末松先生が独自に調査した結果をご紹介します。2018年4月~2023年6月までにBOASと診断した213例中、喉頭腫瘤が確認された犬7例を対象に調査しました。この7例を詳しく調べると、86%にある症状が認められました。
短頭犬種と消化器症状の関係とは?
実は、短頭種気道症候群の約6割の症例が、何らかの消化器症状をもっています。とくに短頭種気道症候群の術後24時間は、誤嚥性肺炎注意しなくてはなりません。
2.一時気管切開による緊急対応
どんな短頭種が多く来院するのか?
どの病院でも多いと思われるのが、「グーグー」というスターター音と高体温(39度以上)の症例です。一時気管切開を詳しく学ぶ前に、これらの症例の対応方法をご説明します。
一時気管切開に関する2018年の重要な論文
122例の短頭種気道症候群に対して一時気管切開を実施した犬を調査した論文をご紹介します。この論文の重要なポイントは、「チューブの設置期間」です。先生は、どれくらい設置すればいいと思いますか?
一時気管切開術の適応とは?
一時気管切開術の目的は、「救命のため」。とにかく呼吸困難の症例の生命を救うために実施します。つまり、気道閉塞による呼吸不全が対象となりますが、ここでは、判断のポイントをわかりやすく解説します。
飼い主さんへのインフォームのポイント
術前には、飼い主さんへ十分なインフォームをおこなう必要があります。末松先生が普段おこなっているインフォームのポイントをみながら、伝えるべき内容を詳しくご説明します。
とくに注意が必要な症例とは?
たとえば、喉頭下垂の症例は要注意。なぜなら、喉頭が落ちていると、胸郭を切ったとしても気管チューブが非常に難しくなるから。他にも、肥満や気管低形成など、注意しなくてはならない症例がいます。
どこを切開すればいいのか?
皮下組織を剥離すると、胸骨舌骨筋がみえてきます。ここに切開のポイントがあります。ここでは、症例写真をご覧いただきながら、切開のポイントをわかりやすくご説明します。
気管切開の術式(気管切開カニューレ設置)
猫に一時気管切開術をおこなっている映像をみながら、術式を詳しく学んでいきます。チューブを挿管しやすくするポイントなど、末松先生の解説と一緒にご覧ください。1分~2分で終えるのが目標です。
気管切開の術式(気管切開チューブ設置)
引き続き、気管チューブの設置映像もご覧いただきます。臨床の現場では、カニューレを設置するよりも、チューブを設置する方が多いかもしれません。チューブ選びのポイントも合わせてご説明します。
一時気管切開後の注意すべき合併症とは?
気管から皮膚までの距離が長い症例の場合は、チューブが外れてしまうリスクがあります。実際にチューブが外れてしまった症例のX線画像をみながら、このようなエラーを防ぐポイントを解説します。
3.内科治療、外科治療
気道以外の手術を同時にしても良いのか?
手術内容によっては、同時に2つの手術をおこなうケースもあります。しかし、末松先生は、短頭種気道症候群であれば、基本的にそれ以外の手術はしないとおっしゃいます。その理由を詳しくご説明します。
高体温時に注意したい「8つの状況」とは?
たとえば、呼吸器や循環器に疾患がある場合(内服薬の有無)は、注意したい状況の一つ。他にも、肥満犬であることや、夏場のドッグランなど、高体温時に注意したい状況は全部で8つあります。
肥満と呼吸器の関係とは?
短頭種にとって、肥満は本当に大敵です。ここでは、「肥満になると、どんな問題が生じるのか?」だけでなく、「減量すると、どんなメリットがあるのか?」も合わせてご説明します。飼い主さんに教えてあげたい内容です。
肥満の問題点を詳細に調査した論文
11頭の肥満犬と、11頭の理想体重犬を調査した、とても興味深い論文をご紹介します。この調査結果を知ると、肥満は無視できない重大な問題であることがわかります。
消化器症状に対する対応とは?
食道拡張症と誤嚥性肺炎のあるフレンチブルドッグの症例をみながら、消化器症状に対する対応を学んでいきます。感受性の高かった抗生剤や、術後の吐き戻しに対するプロトコールをご説明します。
どうやって、術式を選択するのか?
末松先生が「トリプルセラピー」と呼んでいる、3つの術式をご紹介します。この3つの手術をおこなえば、短頭種気道症候群症例の94%を改善できると報告されています。まずは、この3つの術式の習得から目指してください。
映像で学ぶ、軟口蓋切除術のポイント
軟口蓋切除術のやり方を詳しく学んでいきます。まずは、症例写真をみながら大まかなイメージを掴み、それから手術映像をご覧いただき、こまかい手順とポイントを覚えていきます。末松先生が手術に使用している器具もご紹介します。
披裂軟骨側方化術とは、何か?
喉頭虚脱のステージ分類において、ステージ2、または3に進行すると、披裂軟骨側方化術が必要になるケースが出てきます。どのような手術なのか? 実際の写真をご覧いただきながら、詳しくご説明します。
喉頭蓋部分切除術のやり方
喉頭蓋の背側1/3程度をモノポーラ、またはメッツェンで切除します。比較的、出血しやすい部位の手術になりますので、最初のうちはピンポイントで止血できるモノポーラかバイポーラを用いるのが良いと思います。
短頭種気道症候群を疑う症例が来院したとき、まず最初に診るべきポイントは、鼻の穴です。
実は、外鼻孔狭窄は、パグ、フレンチブルドッグ、ブルドッグなど、犬種ごとにopen(開いている)から重度(閉じている)まで重症度が分類されている のです。
たとえば、下の写真をご覧ください。先生は、この鼻の穴の写真から、重症度はどのレベルであると考えますか?
“閉じているのでしょうか、開いているのでしょうか?”
この症例の鼻は、背側と腹側ともに狭くなっていることから、末松先生はひと目で、「重度(閉じている)」と判断しました。
では、続けてもう一つの写真をご覧ください。この症例の重症度は、どのレベルでしょうか?
“先ほどの写真よりは、少し開いているようにも見えますが…”
最初にご覧いただいた写真と比べると、腹側が少し開いているように見えます。そのため、末松先生はこの症例を「中等度」と判断しました。
今はまだパッと見ただけで評価するのは難しいと感じたかもしれませんが、ご安心ください。
なぜなら、今回プレゼントする「鼻の穴の一覧」と「重症度評価」のシートがあれば、目の前の症例と見比べながら正しく重症度を評価できるようになるから。
“「鼻の穴重症度評価一覧表」のイメージ図です”
ぜひ、短頭種気道症候群の診療にお役立てください。
今回も、セミナーで使用したレジュメをプレゼントします。これまでのレジュメは、DVD版がモノクロの冊子、VOD版は印刷不可のPDFでお渡ししていました。しかし、今回のセミナーレジュメは、印刷可能なPDF形式でお渡しします。印刷したレジュメを用意しながらセミナー動画をみれば、大事なポイントを漏らすことなく猫診療のポイントを学べます。ぜひ、ご活用ください。
末松先生の 映像教材を推薦します
「術式に加えて臨床現場で 役立つポイントも学べました」
病態把握の重要性から緊急時の対応や疾患の治療まで幅広く解説してくれています。短頭種気道閉塞症候群は、犬の代表的な呼吸器疾患の一つであり、時として合併症が併発したり、重症例では呼吸不全により命を落とすなど非常に緊急性が高い疾患です。短頭種を診療する上で重要となる病態把握に関して、着目すべき点を解説した上で多くの症例の動画を通して実際の評価を学べるため、初学者でも学びやすい内容になっています。また緊急時の対応として一時気管切開術を、原疾患の基本的な治療としてトリプルセラピー(外鼻孔拡大、軟口蓋切除、喉頭小嚢切除)を、術式に加えて臨床現場で役立つポイントも含めて解説してくださっています。明日からの診療に役立つ内容となっておりますので、ここに推薦させていただきます。
TRVA動物医療センター 院長 塗木貴臣先生 勤務医 大石実樹先生
短頭種の体系的な診療アプローチがわかる
日本では、犬猫ともに短頭種が人気のため、短頭種の診療を専門的に学んでおくことはとても重要です。本教材は、短頭種気道症候群の基本はもちろん、検査、評価のポイント、緊急症例の対応、内科治療、外科治療とオールインワンで学べます。
自信をもって短頭種気道症候群を診療できる
本教材を視聴したあと、先生は、呼吸音を少し聞くだけで、「どこが悪いのか?」をパッと推測できるようになります。今まで、どう診療すればいいのかわからないと悩んでいた先生でも、道がひらけたかのように、自信をもって診療できるようになります。
緊急症例にも慌てずに対応できる
本教材は、「一時気管切開による緊急対応」も掘り下げて解説しています。これは、気道閉塞による呼吸不全症例の救命を目的とした手術です。くわしい手術の方法はもちろん、飼い主さんへのインフォームも学べます。
外科治療のさまざまな術式を習得できる
本教材は、短頭種気道症候群の内科治療と外科治療の両方を収録しています。外科治療のセクションをみながら練習すれば、軟口蓋切除術、披裂軟骨側方化術、喉頭蓋部分切除術などの術式もマスターできます。
愛玩動物看護師のスキルアップをサポートできる
今回、末松先生に学べる内容の中には、看護師に有益な情報もたくさんあります。たとえば、最初に飼い主さんに接する看護師が、「呼吸困難の程度が強い」「体温が高い」などを正しく判断できれば、すぐに次のステップに進めるはずです。
もっと飼い主さんに信頼される診療ができる
呼吸器の異常は見た目にわかりやすいため、飼い主さんの心配も大きくなります。先生の診療により、苦しそうにしていた犬猫が走り回るほどの元気さを取り戻せば、飼い主さんの信頼は一層厚いものになるはずです。
「もしかしたら、もう、知っている内容ばかりかもしれない…。」「内容を理解できるか不安だ…。」「期待にそえる、教材なのか?」 など、こう思われた場合もご安心ください。
なぜなら、このプログラムの内容に、ご納得できなければ返金させていただくからです。 60日間、じっくりと、映像をご覧いただき、先生の選択が正しかったかどうかをご判断ください。
送料も、返金振込料も、弊社が負担させていただきます。 返金保証が付いている、獣医師向け教材なんて、ほとんどありません。これは、今回リリースする教材への自信そのものです。
日本では、フレンチブルドッグやボストンテリア、パグなどの犬に限らず、ヒマラヤン、ペルシャ、エキゾチックショートヘアーなどの猫の短頭種も人気があります。
先生も、たびたび来院するこれらの品種を診療していると思います。
つまり、日本で獣医療に携わっている限り、短頭種気道症候群の診療は避けては通れないものであり、その診療技術を学ぶ意義はとても大きいのです。
「外科治療は怖いから…」と、必要以上に恐れる必要はありません。
世界トップクラスの治療成績を誇る末松先生も、最初のころは短頭種気道症候群の治療は怖かったそうです。今でさえ、怖くないわけではないとおっしゃいます。
それでも、短頭種気道症候群の治療をおこなう理由は、1例でも多くの犬猫を助けたいからに他なりません。そして、この思いは先生も同じはずです。
ぜひ先生も、末松先生に短頭種気道症候群の診療を学び、いま以上に多くの犬猫の生命を救えるようになってください。
本教材が、その技術習得の助けとなることをお約束します。
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