
教材リリース日:2019年12月

動物病院を受診する理由の上位に挙げられる「皮膚疾患」。
皮膚疾患は、病気に詳しくない飼い主さんでもひと目で異常が分かるうえ、若齢から老齢までどの犬猫もかかる病気です。そのため、皮膚疾患の診療をおこなう機会はかなり多いと思います。
では先生は、どのように皮膚疾患の診断をしていますか…?
ひと言で皮膚疾患と言っても、その原因は感染症やアレルギー性皮膚炎、代謝性疾患、先天性要因などさまざまです。複数の疾患が絡み合って発症することもあり、正しく診断しなければ症状は改善しません。
また治療が長期に渡ることも多いため、飼い主さんの理解と協力を得るための的確なインフォームドコンセントも必要です。
このような問題から、皮膚疾患の診療に頭を悩ませている獣医師の先生も少なくないのですが…
皮膚疾患は肉眼的所見で判断できるところが大きく、パターン認識による診断に頼りがちです。
これは、皮疹のパターンから判断する臨床診断です。
パターン認識は皮膚疾患の診断で重要な技術ですが、この方法には、多くの先生がハマる落とし穴があることにお気づきでしょうか?
それは、疾患の見落としや誤診のリスクが高くなること。
パターン認識による診断には、短時間で判断できるメリットがあります。しかし、パターン認識で診断の確度を上げるには、正確な知識と豊富な臨床経験が不可欠です。
つまり、短時間で判断できるからとパターン認識による診断に頼ってしまうと、バイアスにとらわれて、本当に正しい診断ができないリスクが高くなるのです。
皮膚疾患の診断で大切なのは、見た目のパターン認識だけでなく、理論的に疾患名にたどり着ける診断をおこなうこと。そうすることで、疾患の見落としや誤診を防ぎ、効果のない治療を続ける可能性を減らせるのです。
とは言え、具体的にどのように診断すればいいのか?
今回、その具体的な方法を「YOKOHAMA Dermatology for Animals」の柴田先生から学ぶことができます。


皮膚の診断をするとき、初めに考えるべき大切なことがあります。
それは、「見落としのない鑑別診断リストを作る」ということです。先生も可能性の高い疾患を絞り込むために、皮膚科に限らず日常的に作成していると思います。
しかし、皮膚疾患の場合は、「鑑別診断リストの作り方が少し変わる」と柴田先生は言います。
鑑別診断リストは、動物の種類や年齢、主訴、病歴、検査結果などから個別の疾患リストを作成するのが一般的な方法ですよね。
それに対して皮膚疾患の場合は、まず病態を中心とした「疾患群」という大きなグループで大まかな鑑別診断リストを作ります。

なぜ、このような方法を取るのか? その理由は大きく「2つ」あります。
1つ目の理由は、多種多様の皮膚疾患を個別にリスト化するには、作業が大変すぎるうえ、取りこぼしが起きやすいから。
もうひとつは、皮膚疾患は単独で起きることが少なく、発症には他の疾患が関わっていることが多いからです。つまり、表にでている疾患はひとつでも、的確に治療プランを立てるためには、裏に隠れた疾患も診断する必要があるのです。
これを個別の疾患毎にリスト化すると、組み合わせは膨大な数になります。そこで、まず予想される病態を「疾患群」として大まかにとらえ、背景疾患との関連も疾患群で組み合わせます。
そのうえで、病歴や身体検査、検査所見などにより個別の疾患リストを作成します。
感染症やアレルギー性皮膚炎、代謝性疾患、先天的要因など。
患者が「どの疾患群に当てはまるのか?」を判断するには情報収集が必要です。
具体的には、病歴、現症、検査、治療的評価などの情報をもとに診断をおこなっていきますが、これは他の疾患においても大きく変わりません。
しかし、皮膚疾患の場合は、病歴と現症の確認がもっとも重要になります。
極端なお話をすると、「病歴と現症の情報をしっかり取れば、あとの検査はその情報をもとに立てた仮説を確認する作業である」と柴田先生は言います。

診断に必要な情報の中で一番重要である「病歴」。では、この病歴から具体的に何を見ていくのでしょうか?
まず、病歴を聞き取ることで疾患群のどこに当てはまるのかと、疾患を予測します。そして、その予測をもとに実際に皮膚の状態を確認し、皮膚と全身状態を評価します。
このプロセスで鑑別診断リストが作成されますので、それをもとに評価の確認、治療方針の決定をおこない、最終的に確定診断となるのですが…
今ご説明したような理論的なアプローチは、よくあるパターン認識の診断に比べて時間がかかります。
そのため、「一例に、こんなに時間をかけられない」「なぜ、確定診断が必要なのか?」と思われるかもしれません。
その理由は、この手順で確定診断まで進めると、検査や治療の目的が明確になり、無駄のない、患者の予後を見据えた診療プランを立てられるようになるから。
また、最初に診断を理論的に組み立てておくことで、誤診による無駄な時間や検査も減り、治療が奏功しない場合にも、次に何をすればよいのかが明確になるメリットもあります。
つまり、治る病気なのか、治らない病気なのか。あるいは維持が必要なのか。これらを正しく判断して治療をおこなうには、確定診断が必要なのです。
少し考えてみてください。
皮膚疾患は、病気に詳しくない飼い主さんでも、ひと目見ただけで皮膚病だとわかるものもありますよね。つまり飼い主さんは、原因は何なのか、治療はできるのか、どれくらいで治るのかなど、皮膚病である「その先の情報」を求めて来院されるのです。
それに応えるには、見落としなく疾患名や病態にたどり着ける理論的な考え方が重要であり、それが予後を含めた適切なインフォームドコンセントにもつながるのです。
そのためにも、まずは疾患群と疾患の予測を立てること。それから、皮疹と全身状態の評価をおこない、評価の確認と治療方針を決定するという手順が大切になるのです。
診断に必要な情報を集めるには、若手の獣医師さんにも皮膚疾患に対する十分な知識が求められます。
たとえば動物種からは、種固有の皮膚構造や機能、疾患遺伝子などを考えて病歴をとっていく必要があります。
また、性ホルモン失調を考えるうえで、性別も重要な情報になります。避妊をしていない雌の場合は、皮膚の症状が発情周期と関連しているかどうかの確認も欠かせません。
他にも、現病歴のポイント(初発時、臨床経過、スキンケア)や予防歴、食事歴などについても、皮膚疾患との関連性を理解していることが重要です。
もちろん飼い主さんへの的確なインフォームドコンセントにも、若手の獣医師さんに十分な皮膚疾患の知識があることが求められます。

若手の獣医師さんが皮膚疾患をよく理解していれば、必要な情報を取りこぼすことなく収集してくれる可能性が高くなりますよね。でも…
どれだけ先生が、若手の獣医師さんに皮膚疾患の知識を深めて欲しいと考えたとしても、日々の診療で忙しい先生は直接教える時間が取れないかもしれません。
でも、ご安心ください。なぜなら今回、皮膚科診療を改めて学びたい先生はもちろん、院内研修にもお役立ていただける教材をご用意したからです。
「診察室に入る前に知っておきたい、皮膚疾患の診断に必要な基礎知識」をテーマに作成した今回のDVDでは、
・皮膚の組織学的構造と機能
・生理的な皮膚機能の変化
・診断の方向性を見失わないための皮膚疾患の考え方
・皮膚疾患の診断に必要な情報収集
・身体検査と視診のポイント
・皮膚科検査の種類
などを柴田先生のわかりやすい解説で学ぶことができます。


今回は、柴田先生の「皮膚疾患の診断に必要な基礎知識」をわかりやすく学んでいただくため、セミナーで使用したレジュメ冊子をプレゼントいたします。

DVDに収録された柴田先生の講義がまとめられた、セミナーレジュメを冊子にしてお渡しいたします。DVDをじっくり視聴するお時間がなければ、まず、この冊子から先に目をとおしてください。
そして、気になる個所の映像から視聴していただければ、効率のよい学習が可能です。もちろん、復習用のテキストとしてもご活用いただけます。

| 教材内訳 |
|
|---|---|
| 価格 |
販売価格 39,980円 (税込43,978円) |
| 返金保証 | なし |
| 特記事項 |
|
![]()
※安心の暗号化通信を採用しています。
この商品のお申込みフォームは、世界でもトップレベルである、グローバルサイン社のセキュリティシステムを利用しており、個人情報保護、セキュリティ強化のため、SSL暗号化通信を採用しています。お申込みの際に個人情報の漏洩は一切ありません。

| 教材内訳 |
|
|---|---|
| 価格 |
販売価格 39,980円 (税込43,978円) |
| 返金保証 | なし |
| 特記事項 |
|
![]()
※安心の暗号化通信を採用しています。
この商品のお申込みフォームは、世界でもトップレベルである、グローバルサイン社のセキュリティシステムを利用しており、個人情報保護、セキュリティ強化のため、SSL暗号化通信を採用しています。お申込みの際に個人情報の漏洩は一切ありません。