1秒でも早い救急治療が求められるのに
それに気づけなかった若手獣医師の失敗
ある日の午後…。ラブラドール・レトリバーの飼い主さんが、駆け込んできました。
その飼い主さんは思いつめた表情で、こう言います。「数時間前から、吐き続けてヨダレも止まりません」「何よりも、元気がないのが心配です」「こんなことは、今までなかったので…」
院長の手が空いていなかったので、まずは、若手勤務医が対応することになりました。
基本情報として、犬の年齢は10歳。避妊雌で既往歴はありません。
とりあえず、その若手勤務医は身体検査を実施します。呼吸数には若干の異常はみられますが、呼吸状態や聴診では異常なし。脈質やCRTにも異常はありません。起立歩行は可能。腹囲膨満や腹部痛もありません。しかし、可視粘膜に、若干ですが蒼白や冷感が確認できます。
「粘膜が白いから貧血なのか?」
「急性の貧血ならば、腹腔内出血や消化管出血、溶血性貧血などが考えられる…」
貧血の確認や急性腹症の鑑別もかねて、その若手勤務医は血液検査でスクリーニングをやることにします。そして、飼い主さんへ、「貧血や膵炎、代謝性疾患も考えられるので、今日は血液検査をしましょう」「結果がでるまで、30分ほどお待ちください」と伝えました。
30分後、血液検査の結果がでたのですが、所見では全体的に問題はみられません。粘膜が白っぽいので貧血を疑いましたが、PCVは40%あります。
「胃腸障害かもしれない…」と思い、飼い主さんへ「今日は、補液と吐き気止めを打っておきましょう」「もし、その後も吐き続けるようなら、明日は画像検査をしましょう」と伝えました。
しかし、途中からその様子を見ていた院長先生は、大きな声でこう言います。
「ちょっと待て!バイタルサインを
しっかりと確認したのか?」
「バイタルサインからみて、まずショック症例を疑うべきだ」
「FAST検査(簡易エコー)や血圧測定をやってみなさい!」
若手勤務医は、院長の指示どおりにFAST検査と血圧測定を実施します。その結果、こんなデータが得られました。
■血圧測定
収縮期圧96 / 拡張期圧60(平均血圧78) ⇒ 正常からやや低め
■FAST検査(簡易エコー)
脾臓の周りに液体を確認(注射針で液体を抜いてみると血液だった)
結局、このラブラドール・レトリバーは、「脾臓破裂による腹腔内出血」ということがわかりました。つまり、緊急の対応が求められる循環血液減少性ショック症例だったのです。
その後、このラブラドール・レトリバーは、院長の適切な処置により容体を安定させ、一命をとりとめることができましたが、実に危ないところでした。
若手勤務医の判断だけで治療を進めていると、この犬は帰宅後、急速に容体が悪化し、死に至っていたかもしれません。
このようなケースは、
珍しいのでしょうか?
残念ながら、珍しいとは言い切れません。
どこの動物病院でも、「なぜかよくわからないけど死んでしまった」「急速に容体が悪化したが、理由がわからない」という経験があると思います。
いろんな原因が考えられますが、もし、このようなケースに遭遇したとき、「命にかかわる急性疾患を見落としていた」ことが考えられます。
とくに、循環血液減少性ショックは、動物が死亡するリスクが高く、1分1秒でも早い診断と治療が求められるのに、気づくのが難しい…。しかも、循環血液減少性ショックは、その他のショック症例(心原性、血液分布異常性、閉塞性)と比べて、ダントツに多いショック症例です。
つまり、循環血液減少性ショックは、動物の命に大きな影響を持ち、一般的な動物病院でも遭遇する可能性が多い救急症例にもかかわらず、多くの動物病院が、それを見逃してしまう急性疾患なのです。
命に大きく影響する急性疾患を見逃してしまうことは、獣医師として必ず避けたいことですが、これは仕方のないことかもしれません。
日本は、救急医療を学べる機会が少ない
日本の獣医師は、世界レベルから見ても優秀だと言われています。
しかし、どういうことか、救急医療については遅れをとっている状態です。アメリカの獣医領域では、すでに救急医療がひとつの分野として確立していますが、日本では、今現在も、救急医療という分野はしっかりと確立されていません。
もちろん、救急が得意な先生や専門的に取り組んでいる先生はいますが、その数はごくわずか。このような状況だからこそ、多くの動物病院で循環血液減少性ショックなどの救急症例が見落とされてしまうのです。
救急は、一般的な動物病院にとって無縁な症例ではありません。飼い主さんが「昨日から元気がなくて、ぐったりしている」と訴えたとき、ひとつの可能性として、ショック症例などの救急疾患を疑わなければなりません。
そして、ショック症例と診断できたなら、すぐに適切な治療で安定化が必要です。他院に回している時間はありません。すぐに、先生の手で対応しなければ、動物の命が危険にさらされてしまうのです。
もっと多くの動物の命を救うためにも
救急医療を本格的に学びませんか?
もし、そのつもりがあるならば、今回の話は見逃せません。
今回は、一般的な動物病院で遭遇する可能性が高く、動物の命に大きな影響がある「循環血液減少性ショック」の検査や診断、治療が学べるセミナーDVDをリリースします。
講師は、「TRVA夜間救急動物医療センター」で院長を務める中村篤史先生。
「TRVA」は、月間250~300症例の救急症例に対応している救急医療に特化した動物病院。
院長の中村先生は、アメリカ・ペンシルバニア大学の実習へ参加するなど、救急医療を専門的に学び続け、膨大な救急症例に対応してきたスペシャリストです。近年では、救急医療の講師としても精力的に活動し、多くの獣医師から高い評価を得ています。
- 【プロフィール】
- TRVA夜間救急動物医療センター院長。2006年北里大学卒業。その後、東京大学動物医療センター内科研修医、酪農学園大学付属動物病院内科研修医、埼玉県岩槻区高橋犬猫病院勤務医を経て、2011年から現職に至る。
TRVA夜間動物救急医療センターは、日本では珍しい夜間診療専門の動物病院。42の動物病院が出資し、一般社団法人を立ち上げて共同で運営されている。月間250~300件が救急で来院し、東京23区外からも急患が駆けつける。
救急医療は、専門的に学ばなければ
習得できない
中村先生は、救急医療を専門的に学ぶため、ペンシルバニア大学の救急科の実習へ参加した経験を持ちます。
そこで行われている救急救命は、良い意味で想像を裏切りました。これまでに学んだ一般診療とは、根本的に異なっていたのです。
一般診療は、診断をして治療する流れとなりますが、救急では、まず、生死にかかわる異常の有無を早急に確認します。その後、すぐに安定化をして、動物が安定してから本格的な診断と治療が行われます。
つまり、救急へ対応するには、まず、命に危険性のある症例を正確に選別できる知識が必要。次に、その症例に相応しい安定化を正しく提供する知識が求められます。
本来であれば、このような知識は国内で学べません。ですが、このセミナーDVDがあれば、先生は、救急のショック症例に対応するための実践的な知識がオールインワンで習得できます。
なぜ、循環血液減少性ショックを
学ぶべきか?
救急のショック症例は、大きく4つに分類できます。
1.循環血液減少性ショック
・出血
・重度脱水(重度腸炎、膵炎、アジソン)
2.心原性
・慢性心不全
・不整脈
3.血液分布異常性
・敗血症
・アナフィラキシー
・神経原性ショック
4.閉塞性
・心タンポナーデ
・緊張性気胸
・胃拡張捻転症候群
この中で、一番多く遭遇するのが循環血液性ショック。そして、循環血液性ショックは、一般的な知識だけで正しく診断できない特徴を持ちます。
たとえば、多くの獣医師が「循環血液性ショック=低血圧」と思っていますが、こういった認識は危険であると、中村先生はおっしゃいました。
循環血液性ショックには、その緊急性を3つのステージに分類できますが、「循環血液性ショック=低血圧」という考え方だと、初期ステージである代償期に気づけないのです。
代償期では、血圧が維持されるよう、身体が機能します(心拍数アップ、末梢血管収縮)。このため、異常があったとしても組織灌流が維持でき、血圧が正常なケースがほとんど。
循環血液性ショックは、代償期にいち早く気づくことが、救命に直結します。血圧が下がる前に認識し、治療介入させることがベストなのです。逆を言えば、血圧が下がってからではもう遅い…。血圧は、あくまで重症度評価。
他にも、PCVで出血量を判断してはならない考え方や、腹水の有無を5分以内で検査するFASTなど、多くの知識、技術が存在します。ぜひ、今回のセミナーDVDでじっくりと学んでください。収録内容の一部をご紹介すると…
「的確判断!循環血液減少性ショック対応術」
たった5分で、腹水の有無を確認するFAST検査など…
救急症例なのに多くの獣医師が見逃してしまう「循環血液減少性ショック」を
短時間で見極め、安定化させる治療技術が、ご自宅で学べます
“Disc3枚 合計収録時間138分 60日間返金保証付き”
ショック症例の基本知識
- 循環血液減少性ショックとは?…(今さら聞けない基礎知識ですが、あいまいに知るのではなく、正確に知ることがより良い治療へつながります)
- ショック症例に遭遇したら?…(焦らずに、この3ステップで診療を進めてください)
- ショック症例でよくあるミス…(新米獣医師とベテラン獣医師との考え方を対比させながら、ショック症例にありがちなミスを解説します)
- 一般と救急における診療スタイルの違いを知っていますか?…(一般診療のように病気を探し、治療するという流れではありません)
- 命に危険性のある症例を選別する方法…(救急診療において最も重要であり、獣医師の責任が問われる分野です)
- 呼吸と中枢神経の異常とは?…(百聞は一見に如かず。呼吸と中枢神経に異常がある犬の映像をお見せします)
- ショックの定義を正しく理解していますか?…(ショック=低血圧ではありません。正しい理解をしなければ正確な診断もできません)
- ショックが疑えるときの鑑別…(大きく分類すると4つの原因のうち、いずれかに該当することが考えられます)
- 収縮タイプか拡張タイプか?…(最初に末梢神経のタイプを判断することで、より正確な鑑別が可能になります)
- 末梢血管収縮型ショックにおいて、仕分けるべき3つの病態…(循環血液減少、心原性、閉塞性を、どのようにして調べるか?)
- 早期治療のポイント…(救急症例は、適切に早期治療しなければ命にかわります)
循環血液減少性ショック 診断編
- 4つに分類できるショック症例…(この4つを理解しておかなければ、迅速かつ正確な診断はできません)
- なぜ、循環血液減少性ショックになるのか?…(その原因を詳しく知ることが適切な診断や治療につながります)
- 循環血液減少性ショックの動物の外観…(2パターンの写真を見て、循環血液減少性ショックの外観を理解しましょう)
- 身体検査による脱水の評価…(命にかかわるレベルを、どのように評価すべきか?)
- ショックの進行と身体検査所見の変化…(心拍数、粘膜色、CRT、腹圧などが各ステージでどのように変化するのか?)
- 代償期の反応について…(数分以内、1時間以内、48時間以内にどのような反応が現れるのか?)
- 大きな変化が見られない代償期での注意点…(いくつかの情報をヒントに、代償期であることがわかります)
- 可視粘膜蒼白の2つの状態…(それが貧血由来なのか、末梢神経収縮由来なのかを、どうやって見分けるべきか?)
- ショックを疑うべき5つの所見…(人医療の分野では、5Pに基づいてショックを疑う技術が確立しています)
- ショックと血圧の関係…(なぜ、血圧低下=ショックという認識では手遅れなのか?)
- ショックインデックスの算出法…(この計算式は、出血性ショックの診断に役立ちます)
- 腹水の有無を5分で検査する方法…(それはFASTと呼ばれる検査技術ですが、やり方を覚えれば誰でもすぐに実践できるほど簡単です)
- 出血でPCVよりも注目すべきこと…(ある数値の変化に注目することが、循環血液減少性ショックを見抜く秘訣)
- 数字でわかる循環指標とは?…(ある数値に注目すると、循環不全を見抜きやすくなります)
- 画像検査からわかる循環血液減少…(レントゲンや心エコーでは、どのような変化に注目すべきか?)
循環血液減少性ショック 治療編
- 循環血液減少性ショックの治療コンセプト…(脱水でおこっているのか、出血でおこっているのかを見極めるのが重要)
- 脱水症例と出血症例における治療法の違い…(シンプルですが、とても重要)
- 脾臓腫瘤の確認…(どのようにプローブを動かせば確認しやすいか?)
- 出血性ショックに対する麻酔管理…(いかにして吸入麻酔薬を減らせるかがポイント)
- 脾臓摘出のポイント…(3つの動脈を、どれだけ早くクランプできるか?)
- 脾臓摘出で注意すべき不整脈…(脾臓摘出症例の44%で不整脈があると考えられているが、どのように対応すべきか?)
- 術後モニタリングのポイント…(3つの臓器灌流パラメーターとは?)
- 症例解説「小腸内異物による腸閉塞」
1週間前より間欠的嘔吐、食欲廃絶
ラブラドール・レトリバー 12歳 避妊メス
・脱水の評価
・血液検査
・FAST
・バイタルサインへ注目
・診断
・重度脱水に伴う循環血液減少性ショック
・血圧低下を伴う非代償ステージ
・早期治療介入をしなければ臓器不全へ
・治療法は輸液
・どのように輸液剤を選択すべきか?
・初期輸液ステージでの輸液量
・どのようにして輸液量を調節すべきか?
・過剰輸液の有害反応とは?
- 症例解説「脾臓破裂に伴う腹腔内出血」
4時間前から歩様のふらつき
ゴールデン・レトリバー 10歳 去勢オス
・注意すべきポイント
・身体検査
・FAST(脾臓周囲で腹水あり)
・血圧(ショック遅期非代償期)
・血液検査
・胸部レントゲン(心臓の特徴)
・血液ガス(静脈)
・治療プラン
・医学を参考にした初期治療の考え方
・自己血輸血はやるべきか?考えられるリスクとは?
・自己血輸血で注意すべき2点
・輸液プラン
セミナーレジュメをプレゼント
DVDに収録された中村先生の講義がまとめられた、セミナーレジュメをお渡しいたします。
DVDをじっくり視聴するお時間がなければ、まず、この冊子から先に目をとおしてください。
そして、気になる個所の映像から視聴していただければ、効率のよい学習が可能です。もちろん、復習用のテキストとしてもご活用いただけます。
「なぜかよくわからないが、
死んでしまった」
というケースを、確実に減らせます
中村先生はおっしゃいました。
ほとんどの獣医師が、ショックを疑うべきケースに遭遇しても、それがショックかもしれないと疑わない…。診察後に「低血圧なのかな?」と思うだけの先生が多いのです。
ベテラン獣医師の場合、過去の経験ですぐに気づくこともできますが、経験の浅い獣医師の場合、この傾向は特に顕著とのこと。しかし、ご安心ください。このDVDで学べば、経験の浅い先生でも、循環血液減少性ショックを正確、迅速に診断し、治療できるようになります。
もし、これまでに「なぜかよくわからないが、死んでしまった」「なぜかよくわからないが、急速に容体が悪化した」という経験があるならば? 今後、そういった悔しい経験をせずに済むのです。
循環血液減少性ショックは、その他のショック症例(心原性、血液分布異常性、閉塞性)と比べて、ダントツに多いショック症例です。
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