先生もご存じのとおり、心筋症は猫でもっとも多い心疾患です。
猫の心筋症の約2/3は肥大型心筋症が占めており、ある調査では9歳以上の猫の29.4%が肥大型心筋症であると報告されました。
肥大型心筋症は高齢になるほど発症率が高くなる傾向がありますが、中には数か月齢で発症するケースもあるため、若い猫でも決して油断はできません。
また、初期症状をほとんど示さないため健康診断では見つけにくく、重症化してからようやく発見されるケースが多いことも、心筋症の厄介なところです。
心不全を発症した猫の予後は長いとは言えないため、心筋症は早期の発見、治療が何よりも重要になります。
そして、心筋症の診断に必須となるのが、心エコー図検査なのですが…
猫は犬とは違い、体格のわりに心臓が小さい生き物です。
そのため、「ここが心臓かな?」とプローブを当ててみても、そこに心臓がなかったり、肋骨や肺でマスクされることがあります。
また、落ち着きがなく、押さえられるのが嫌になるとすぐに動いてしまうため、スムーズに検査が進まないことも少なくありません。
結果的に、30分以上かかることも珍しくないため、「犬の心エコーはできるけど、どうしても猫は苦手」という先生もたくさんいらっしゃいます。
もしかすると、先生も同じように感じているかもしれません。
しかし、30分近くかけた心エコー図検査には、放ってはおけない大きなデメリットがあることにはお気づきでしょうか?
デメリット① 検査にかかわる全員のストレス
検査のために押さえられるのは、猫にとって大きなストレスになります。
また、心疾患の疑いがある猫を長時間押さえつけ、負担をかけることは、当然ながら生命のリスクにもなります。
問題は、それだけではありません。検査の時間が長くなれば、それだけ獣医とスタッフにもストレスがかかります。
つまり、長時間の検査は、検査にかかわる全員のストレスになるのです。
デメリット② 見落としや誤診のリスクが高くなる
神経質な猫や落ち着きのない猫は、我慢できなくなるとすぐに動いてしまいます。
そして、検査を続けるのが難しくなると、たとえキレイに描出できていない画像でもとりあえず記録して計測しなければならなくなります。
とりあえずで記録した画像は、診断に必要な情報が描出できていないことが多いため、結果的に心疾患の見落としや誤診のリスクを高めることになります。
デメリット③ 病院経営の大きなマイナス
上記②の見落としや誤診のリスクは、結果的に飼い主さんの信頼を失うことになります。
また、検査に時間がかかるほど、一日に対応できる動物の数は少なくなりますので、収益は下がります。その結果、病院経営にも大きなマイナスになるでしょう。
「猫の心エコーに時間がかかるのは仕方がない」と、あきらめることはありません。
なぜなら、検査のポイントを押さえれば、30分以上かかっていた猫の心エコー図検査を、わずか10分で終わらせることができるから。
1/3に短縮できるメリットは、ストレスや誤診のリスクを減らせるだけではありません。
この検査法をマスターすれば、血液検体を回している間にサッと心エコー図検査を終了させ、血液検査のデータと合わせ、まとめて飼い主さんに説明することも可能になります。
では、具体的にどうやって検査すれば良いのか?
今回、猫の心エコー図検査を10分で終わらせるコツを教えてくれる講師は、「大塚駅前どうぶつ病院 心臓メディカルクリニック」の院長を務める堀先生です。
10分で心エコー図検査を終わらせるには、基本となる考え方があります。
それは、とにかくキレイな画像の描出を心がけること。
どれだけ早く検査できたとしても、画像をキレイに描出できなければ、記録される画像も見にくいので、計測するときに誤診のリスクがあります。
猫の心エコー検査を10分で終わらせるポイントは大きく3つありますが、そのうちの2つは、「早くキレイな画像を出すこと」を目的にしたものです。
以下にその3つのポイントをご説明します。
はじめに重要になるのが、保定とポジションの微調整です。
なぜなら、ポジションを失敗していると、どれだけがんばってもキレイな画像は出せないから。
「ポジションなんて基本でしょ?」「テクニックなんていらないんじゃない?」と思うかもしれませんが、甘く見てはいけません。
「キレイな画像が出せない原因の50%はポジショニングにある」と言っても、決して大げさでないのです。
事実、堀先生が学生実習やウェットラボなどで講義をおこなうときにも、ポジショニングで失敗しているケースがとても多いと言います。
保定とポジショニングで大事なことは、猫が動いたときに、それに合わせてサッと動いて調節できるようにすること。
つまり、先生のポジションだけでなく、看護師への指示も重要になるのです。
これをマスターするだけでも、かなりキレイな画像が出せるようになります。
10分で検査を終わらせる上で、プローブの持ち方と操作も重要なポイントです。
キレイな画像が出せないと悩む先生のほとんどは、プローブをギュッと握り込むような持ち方をしています。
このような持ち方はNGです。なぜなら、プローブを握り込むことで腕の可動域が狭くなり、大きく動かせなくなるから。
大きく動かすには身体をねじる必要が出てくるので、肩や腕に負担がかかるだけでなく、手元が安定しない原因にもなります。
では、どう持つのが良いのか?
堀先生が推奨する持ち方は、まず中指でリファレンスマークをさわります。そして、親指と中指でプローブのくびれ部分を支え、小指と薬指でプローブの下を挟みます。
つまり、指先だけでプローブを固定し、手のひらには乗せないように握るのです。
このように握ると、手のひらの中でプローブを前後左右に動かせるだけでなく、手首の可動域に制限されることなく回転させられます。
最初は少し違和感を覚えるかもしれませんが、すぐに手に馴染んできますので、心配はいりません。
今回の教材では、術者目線でプローブ操作を撮影していますので、映像で学び、実践するときの感覚のズレがほとんどありません。
最後のポイントは、記録(データ保存)と計測を分けることです。
検査に時間がかかる先生を見ていると、超音波画像を記録しながら、そのまま一緒に計測をしているケースがたくさんあります。
一気にやってしまいたい気持ちはわかりますが、このやり方には大きなデメリットがあります。
それは、計測している間に猫が我慢できなくなり、検査が進まなくなってしまうこと。
10分で心エコー図検査を終わらせるには、100%完璧な画像にこだわらず、少しでも良いなと思える画像を出せたらどんどんデータを保存することも大切です。
必要なものだけ記録しておけば、あとでゆっくりと計測できますし、看護師の手も空きます。また、猫を飼い主さんにお返しすることもできるでしょう。
記録と計測を分けるだけで、検査時間はグッと短縮できるのです。
猫は心臓が小さく、長時間じっとするのが苦手です。
そのため、犬の心エコー図検査で問題なく使えたテクニックが、猫になったとたん通用しなくなるケースもたくさんあります。
もしかすると先生も、日々の診療の中で、「猫はこうやった方がやりやすいな」と感じた経験があるかもしれません。
実際、ちょっとしたコツを覚えるだけで、猫の心エコー図検査はグッと簡単になるのです。
しかし、今まで「猫に特化した技術」が学べる映像教材は、ほとんどありませんでした。
なぜなら、猫は押さえられるのが嫌になったり、ちょっと怖くなるとすぐに動いてしまうため、心エコー図検査を学ぶ映像教材には向かないからです。
とは言え、猫には猫に特化した技術が必要であることは間違いありません。
そこで今回は、猫に特化した技術をマスターしてもらうため、本物の猫をモデルに用い、実習形式で心エコー図検査のポイントが学べる教材をご用意しました。
DVD教材では、猫における心エコー図検査の考え方をはじめ、保定とポジショニング、プローブの持ち方と操作、各種断面の出し方、計測のポイントなどを網羅しています。
キレイな画像を描出するためのプローブ操作は、術者の目線で撮影しているため、実践するときの感覚ズレがほとんどありません。
ぜひ先生も、堀先生から猫の心エコー図検査のコツを学んでください。そうすれば…
実際に自分が当てていて、きれいな断面が見えないというのが多々ありました。そのときに、どうしたらきれいな断面が出せるか? プローブ移動の仕方が、かなり役に立ったかなと思います。今後の当てる実践にも、それを役立ててできるかなと思います。また、よく猫ちゃんで起こり得るような疾病、臨床で出会うような症例も紹介していただいて、検査の場面で何を見ればいいのか、どういう項目を見て、症例に診断を付けるのかというのもわかったので、その辺は臨床に活かせるかと思います。
今回のDVDには、購入者限定の特典をご用意しました。
それは、肺水腫の症例を解説した映像です。
猫の肥大型心筋症が進行すると、肺水腫による呼吸困難や血栓塞栓症を引き起こすことがあります。
開口呼吸をしていればすぐに呼吸困難だとわかりますが、少し呼吸が荒い程度の猫では、呼吸困難かどうか判断できないケースも少なくありません。
このような場合にも、心エコー図検査はとても有効な検査法になります。
今回の特典映像では、少し呼吸が荒いという主訴で来院した若い猫の症例をもとに、どのように肺水腫を診断するのか、具体的な手順が学べます。
「もしかしたら、もう、知っている内容ばかりかもしれない…」「内容を理解できるか不安だ…」「期待にそえる、教材なのか?」など、こう思われた場合もご安心ください。
なぜなら、DVD教材の内容にご納得できなければ返金させていただくからです。60日間、じっくりとDVDをご覧いただき、先生の選択が正しかったかどうかをご判断ください。
送料も、返金振込料も、弊社が負担させていただきます。返金保証が付いている、獣医師向け教材なんて、ほとんどありません。これは、今回リリースするDVD教材への自信そのものです。
【注文に関する注意事項】DVD教材の年内発送は28日8時までのご注文が対象となります。12月28日8時以降~1月4日のご注文の発送は、年始1月5日から順次発送となります。なお、ネット配信版ですと、ご注文後すぐにご覧いただけます。年末年始の休みの間に学びたいという場合、ネット配信版をご活用ください。
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販売価格 49,980円 (税込54,978円) |
価格 | 販売価格 49,980円 (税込54,978円) |
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この商品のお申込みフォームは、世界でもトップレベルである、グローバルサイン社のセキュリティシステムを利用しており、個人情報保護、セキュリティ強化のため、SSL暗号化通信を採用しています。お申込みの際に個人情報の漏洩は一切ありません。
今回の教材も、60日間返金保証がついています(ネット配信版は対象外)。
つまり、先生は、ご自身の選択が正しかったか、60日間かけて、じっくりと判断できます。今回のDVD教材を手に入れる上で、先生に一切のリスクはありません。
ただし、注意点があります。このキャンペーン価格での販売は、12月31日(金)まで。1月1日以降は、定価の49,980円に戻ります。
DVDの初回在庫には限りがありますので、ご興味を持たれた先生は、今すぐお申し込みください。
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