今このページをお読みの先生は、診療の質を上げるため、日々努力されているはず。
一匹でも多くの動物を救うため、「優れた治療技術を学ぶ」「勉強会に参加する」「新しい論文に目をとおす」など、より良い獣医療を提供するために、忙しい時間の合間をぬって学び続けていると思います。
そんな高い志をお持ちの先生へ、猫の診療の質を上げる新しいご提案があります。結論からお伝えすると、その新しいご提案とは「猫の品種好発性疾患を学び、診療に役立てていただくこと」です。
たとえば、足を引きずったミニチュアダックスフンドの来院があったとき。
きっと先生は、「椎間板ヘルニア」の可能性を真っ先に考えるのではないでしょうか。ミニチュアダックスフンドに椎間板ヘルニアが多いのは、獣医師の先生の間では共通の認識であり、より早く正確な診断をするうえで欠かせない知識です。
他にも、歩き方のおかしいチワワが来院したら、「水頭症」の可能性を疑うなど、犬の診療においては「品種ごとの好発性疾患」を考えると思います。
でもその一方で、猫は、ほとんど品種で病気を考えることがないと思いませんか?
実際、多くの先生が、「猫は、猫だから」「猫に多い病気といえば…」と品種による好発性疾患を意識することがない現状がありますが…
その原因のひとつに考えられるのが、純血種の割合です。
犬と猫の飼育頭数の推移を見てみると、これまでは圧倒的に多かった犬が2017年に初めて猫を下回る結果になりました。
つまり、犬の飼育頭数が減少しているのに比べ、猫の飼育頭数はここ10年以上も横ばいから、緩やかな上昇を続けているのです。
しかし、純血種の割合で見ると、犬と猫には大きな違いがあるのに気づきます。
先生もよくご存じのとおり、犬の純血種はとても多く、飼育頭数の90%を超えます。しかし一方の猫では、23%ほどしかありません。
“犬に比べ、猫の純血種の割合は少ないように感じますが…”
犬と比べると、まだまだ純血種の猫の割合が少ないことが一目瞭然ですが、この数字も「純血種子猫の登録数の推移」を見ると、見え方が大きく変わってきます。
“猫の純血種はどんどん増え続けています”
たとえば、今から50年前の犬の医療を見たとき、純血種の割合は今とは比べようがないほど少なく、雑種の犬の割合が高かったのではないかと思います。
しかし今では、犬の9割が純血種になっています。つまり、猫についてもこれから純血種の猫がどんどん増え続け、獣医療においても猫の純血種診療のニーズは高まることが予想されます。
犬の品種好発性疾患を学ぶことが、病気の早期発見はもちろん、病気の予防にも役立っているように、今、猫の品種好発性疾患を学ぶことも重要な意味があるのです。
しかし、こんなお話をすると、「具体的に、猫にはどんな品種好発性疾患があるのか?」「犬と同じ考え方で診療しても良いのか?」など、こう思われるかもしれませんがご安心ください。
なぜなら今回、東京猫医療センターの院長を務める服部先生から、猫の純血種診療について学ぶことができるから。
猫の来院が増え続ける昨今、品種による好発性疾患などの知識は、病気の早期発見に役立つことはもちろん、飼い主さんからの強い信頼を得るためにも欠かせません。
猫の品種好発性疾患を学ぶとき、重要になるポイントが3つあると服部先生は言います。以下に、ひとつずつ詳しくご説明しましょう。
先生は今、世界に何種類の猫の品種があるのか、ご存じですか?
「30種類くらいかな?」「50種類はいるんじゃないか?」などいろいろ考えるかもしれませんが、実は、これは明確な答えをだすのが難しい問題なのです。
なぜなら、世界には血統書を発行している団体が複数ありますが、その団体によって認可が取れている数が全然違うから。
たとえば、アメリカに本部を置くTICA(The International Cat Association)では、76種類の品種を認可しています。また、ドイツに本部を置くWCF(World Cat Federation)もこれに近い79種類の品種を認めています。
しかしその一方で、東京に本拠地を構えるACC(Asia Cat Club)では46種類、CFA(The Cat Fanciers Association)では、45種類とかなり少なくなっています。
でも、なぜ品種の数にこのような差が生まれてしまうのでしょうか? それは、保守的な団体では、「新しい猫の品種は認めない」という傾向があるからと言われています。
“団体によって、認められている品種の数は大きく異なります”
なぜ今、品種の数のお話をしたかと言うと、ふだん先生の病院に来院される猫の中にも、実際に品種の分類が難しいケースがあるからです。たとえば、下の猫たちの品種は何だと思いますか?
“この4匹は、何の品種の猫でしょうか?”
実は、よく見るこれらの猫も、血統書を発行している団体によって品種の分類が異なります。TICAでは、左下の猫を「ヒマラヤン」に分類しますが、CFAでは、すべての猫を「ペルシャ」と分類します。
つまり、TICAの考え方ではヒマラヤンに分類される品種でも、CFAの考え方ではペルシャに分類されることになるのです。
今ご紹介したのは代表的な例ですが、このような団体による違いが猫の品種をややこしくしている背景があります。まずは、どのような猫が、団体ごとにどんな品種に分類されているのかを知ることが重要です。
品種好発性疾患を学ぶときに大切になるのが、「今、日本ではどんな猫が多く登録されているのか?」ということです。先生は、どの品種の猫が一番多いと思いますか?
ACCが発表した2017年の登録ランキングによると、もっとも多く登録されているのがスコティッシュフォールド。その後には、アメリカンショートヘア、マンチカン、ブリティッシュショートヘア、ベンガル、ペルシャと続きます。
“上位の猫ほど、病院に来院する可能性が高くなります”
では、品種好発性疾患を具体的に考えてきましょう。たとえば、登録ランキング7位の「ペルシャ」にはとても長い歴史があり、「もっとも古い純血種」と言われています。そのペルシャには、いったいどんな品種好発性疾患があるでしょうか?
服部先生によると、ペルシャはある遺伝病をもっている可能性が高いと言います。それは、多発性嚢胞腎(PKD)です。
多発性嚢胞腎は、猫の中でもよく見られる遺伝病ですが、ペルシャは他の品種に比べて突出して高い素因をもっています。
論文によっては、ペルシャの30~38%で、多発性嚢胞腎の遺伝的な素因があると発表されています。
つまり、ペルシャを診るときは多発性嚢胞腎の可能性を考えることが重要になるのですが、品種を診るときのポイントがもうひとつあります。
それは、ペルシャのクロスブリードであるブリティッシュショートヘア、アメリカンショートヘア、セルカークレックス、スコティッシュフォールドなどでも、ペルシャ同様に多発性嚢胞腎の発症リスクが高いということ。
ペルシャの品種好発性疾患を知るだけでなく、さらにペルシャの血を使って作られた丸顔の鼻が短い品種を診るときにも、ペルシャのもっている遺伝病を考えることが大切なのです。
猫も犬と同じで、品種によって特徴的な性格のものがいます。たとえば、シャムは注目を浴びたがる、知らない人を拒む、活動的でよく鳴くなどの傾向があり、オリエンタルショートヘアには、興奮しやすく破壊的な傾向があります。
一方、ペルシャの性格は逆で、あまり活動的でなく、破壊的ではない。また、鳴くことが少なく、捕食行動が少ないという傾向があります。
このような傾向を知り、飼い主さんにアドバイスしてあげることで、今よりもっと信頼を勝ち取れるようになるでしょう。また、品種による傾向は血液検査にもあらわれます。
たとえば、アビシニアンは他の品種に比べて赤血球のサイズが小さめにでることが多くあります。また、バーマンはSDMA、クレアチニン、グルコースが他の品種よりも高めにでることがあります。
他にも、サイベリアン、シャム、ソマリも、クレアチニンが高めの傾向があることがわかっています。血液検査の結果から異常であると判断する前に、このような品種による傾向があると考えることも大切になるのです。
ここまでのポイントをまとめると、猫の純血種診療では、
・猫の品種(分類)を正しく知ること
・品種による好発性疾患を知ること
・品種による性格、血液検査などの傾向を知ること
以上の3点が重要になるのですが…
今回、先生にお渡しするDVDでは、服部先生から教えていただいた猫の純血種診療の基礎をセミナー形式でわかりやすく学ぶことができます。
猫の品種はどのように分類されているのかということから、品種ごとの好発性疾患、診療のポイントと注意点、品種による傾向や飼い主さんに伝えてあげるべきことなど、猫の純血種診療に必要な知識をギッシリと収録しています。
猫の品種好発性疾患を理解できれば、
「メインクーンが、後ろ足を引きずっているときに考えるべきことは何か?」
「下痢の治らないベンガルが来院したときに疑うべきは何か?」
「ラグドールの目の色から、どんな問題がわかるのか?」
など、さまざまな問題に迷うことなく対応できるようになります。
より早い病気の発見につながることはもちろん、品種ごとの特徴を飼い主さんに伝えてあげることで、今よりもっと強い信頼を得られるようになるはずです。
それだけではありません。今回はさらにもうひとつ、服部先生から大切なことを教えていただきました。それは…
どれだけ品種好発性疾患について学んだとしても、高齢の猫にはまた特有の問題があります。たとえば、慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症、高血圧症、扁平上皮癌などは高齢猫に多い病気ですが、血液検査だけでは見逃してしまうケースもあります。
今回のDVDでは、
・高齢猫に多い、知っておくべき病気
・血液検査でわかること、わからないこと
・マイクロコンベックスとリニア、どちらを使うべきか
・高齢猫の尿検査のポイントと注意点
・画像診断(超音波検査)のポイントと注意点
・甲状腺機能亢進症と10の臨床症状
・身体検査のポイントと触診のやり方
・高齢猫の血液検査をおこなうタイミング
など、品種好発性疾患と合わせて学ぶことで、より早く、正確に診療できるノウハウをわかりやすく学ぶことができます。
では、先生は他に今回のDVDから、どんなことを学べるのか? 収録内容の一部をご紹介すると…
今回は、猫の純血種診療と高齢猫の医療をより詳しく学んでいただくため、セミナーで使用したレジュメをプレゼントします。
DVDに収録された服部先生の講義がまとめられた、DVDの映像を冊子にしたものをお渡しします。DVDをじっくり視聴するお時間がなければ、まず、この冊子から先に目をとおしてください。
そして、気になる部分の映像から視聴していただければ、効率のよい学習が可能です。もちろん、復習用のテキストとしてもご活用いただけます。
「もしかしたら、もう知っている内容ばかりかもしれない…」「内容を理解できるか不安だ…」「期待にそえる、教材なのか?」など、こう思われた場合もご安心ください。
なぜなら、DVD教材の内容に、ご納得できなければ返金させていただくからです。60日間、じっくりとDVDをご覧いただき、先生の選択が正しかったかどうかをご判断ください。
送料も、返金振込料も、弊社が負担させていただきます。返金保証が付いている、獣医師向け教材なんて、ほとんどありません。これは、今回リリースするDVD教材への自信そのものです。
いつもの安心 DVDでお届け |
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教材内訳 |
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販売価格 39,980円 (税込43,978円) |
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