
From:権田
日付:2026年9月16日12:00

講師紹介
よしかわ ひろと
Profile
岐阜大学農学部獣医学科卒業。京都府内の動物病院勤務を経て、カナダ・サスカチュワン大学でインターン、コロラド州立大学で博士(腫瘍生物学)を取得。米国獣医放射線学会専門医(放射線腫瘍学)として、コロラド州立大学・ノースカロライナ州立大学で研鑽を積む。
近年、犬猫の長寿化に伴い、一次診療で腫瘍症例に向き合う機会は確実に増えています。今や、がんは特別な病気ではなく、日常診療の延長で出会う疾患です。
だからこそ先生も、外科を選ぶべきか、化学療法を先に実施すべきか、あるいは放射線治療も考えるべきか。そう迷われたことがあるのではないでしょうか。自院で可能な外科や化学療法を優先して考えるのは、自然で誠実な判断です。
一方で放射線治療は、費用や通院回数、副作用、治療開始までの流れ、CT再撮影の理由まで十分に説明できなければ、躊躇してしまいがちです。。命をつなぎたい、QOLを守りたいという思いがあっても、診療後に「この判断でよかったのか」と迷いが残る。これが、多くのかかりつけ医が抱える現実ではないでしょうか。
この迷いは、先生の熱意や努力が足りないから生まれるものではありません。むしろ真剣に向き合っているからこそ、十分に説明できない選択肢を軽々しく勧められず、慎重になるのではないでしょうか。
そもそも放射線治療は、獣医学教育の中で体系的に学ぶ機会が今なお限られている領域です。大学での実習や卒業後の臨床現場においても、かかりつけ医目線で実務を学ぶ機会はほとんどありません。
そのため現場では、適応症例、紹介のタイミング、外科や化学療法との使い分け、ご家族への伝え方といった実務上重要な部分が曖昧になりやすいのです。つまり本当の問題は、放射線治療を軽視していることではなく、かかりつけ医として放射線治療施設をどう利用すべきかを、現場目線で学ぶ機会が少なかったことにあります。
腫瘍診療のニーズが高まる今、放射線治療施設を上手に活用できるかどうかは、単なる知識の差ではありません。それは、動物とご家族に示せる治療選択肢の差であり、かかりつけ医としてどこまで可能性を残せるかの差でもあります。
本教材の目的は、自院で照射をおこなうことや、過度に勧めることではありません。放射線治療適応の見極め、専門施設への適切な相談タイミング、他のがん治療モダリティとの優先順位の整理、ご家族への説明など、一次診療の現場で真に必要な判断基準を整理することです。
説明への不安から提案をためらい、紹介の遅れや迷いを残してしまう状態から抜けだすために。本教材が、腫瘍診療の可能性を広げる確かな助けになるはずです。

●9月16日(水)12:00 にお申し込み専用ページをご案内しますので、
今しばらくお待ちください。