
From:権田
日付:2026年8月10日12:00

講師紹介
たむら かずや
Profile
2011年、鹿児島大学獣医学科卒業後、岡山県内の複数の動物病院で研鑽を積む。2021年に岡山大学大学院歯周病態学分野を修了し、博士(歯学)を取得。年間200症例以上の歯科手術を執刀する一方で、歯科診療・抜歯術の研究、講演、臨床経験を重ね、一次診療の現場で再現可能な歯科医療を追求し続けている。
歯肉口内炎は、猫で遭遇する機会の多い口腔疾患のひとつです。一般的には、ステロイドや免疫抑制剤、抗菌薬などを用いた内科的治療が選択されます。投薬によって症状が落ち着き、食欲が戻る。そうした経過を見て、安堵される場面も多いはずです。
しかし実際には、時間が経てばまた悪化する。改善と悪化を反復する症例に、頭を悩ませる先生も少なくありません。もちろん、対症療法としての内科的治療に意義がないわけではありません。ただ、本疾患の診療が難しい本当の理由は、有効な治療薬の選択肢を知らないことではないのです。
目の前の症例に対して、どこで次の一手に切り替えるべきか。その判断の難しさにこそ、歯肉口内炎の本質的な課題があるのです。
実際の臨床現場では、投薬を継続するだけでは解決しない症例が少なくありません。まず重要になるのは、その症例が本当に歯肉口内炎なのかを正しく見極めることです。猫の口腔内病変には、歯肉炎、歯周炎、口腔腫瘍など見た目が似ている病変が多く、それぞれ治療法がまったく異なります。
つまり、診断が曖昧なままでは、治療の方向性そのものがぶれてしまいます。そして、もうひとつ重要になるのが、「どのタイミングで外科的治療に切り替えるべきか」の判断です。内科的治療で経過を見られる症例と、抜歯によって根本的な改善を目指すべき症例。この違いを見極められるかどうかで、その後の治療成績は大きく変わってきます。
診断精度を高め、外科介入が必要な症例を適切なタイミングで見極めること。その判断軸を持てるかどうかが、猫の歯肉口内炎診療の質を大きく左右するのです。
本教材は、「猫の歯肉口内炎」をテーマに、病態理解、診断、内科管理、外科的介入までを体系化したプログラムです。設備や人手が限られる一次臨床の現場で抜歯精度を上げたい先生はもちろん、外科専門外の先生にとっても、臨床上重要な知見が整理されています。
例えば、他疾患との鑑別や外科介入の適応判断、術後改善が乏しい場合の再評価などは、その一例です。日々の臨床で避妊去勢手術を安全におこなっている先生であれば、組織の扱いや術野の捉え方といった外科の基本はすでに習得済みのはずです。
正しい手順を学べば、猫の抜歯は決して高い壁ではなく、現実的な次のステップになり得ます。講師は、年間200症例以上の歯科手術を手がける田村和也先生。一次診療で再現可能な形に落とし込んだ知見をわかりやすく学べます。

●8月17日(月)12:00 にお申し込み専用ページをご案内しますので、
今しばらくお待ちください。