なぜ皮膚病の治療で、診断ステップを学ばず、新しい治療薬に飛びついてはいけないか知っていますか?…
これは、東京農工大学動物医療センター皮膚科の島崎洋太郎先生からお話を伺った内容をもとにして、皮膚疾患診察について書かれています…
でも、診断できていないことが多いです。ですが、大体の獣医師は「診断できているけど、治療がうまくいっていない」と思われています。その結果、皮膚疾患の症例に薬を使用しているのに痒みがおさまらない、改善に向かわない、逆に感染症になりさらにひどい皮膚病になってしまうケースが多くあります。
それは、大学で皮膚科の授業が十分になく、卒後教育、つまり臨床現場で学ぶからではないでしょうか。皮膚科診療は一次診療において最も多く診察する疾患ですよね。しかし、診断や治療方針など、勉強する機会が十分に与えられていないのが現状です。
皮膚病を正しく治療するには、診断ステップが大事だと島崎先生はおっしゃっています。
診断に自信がないので、外さない治療(投薬)しか提案できない
↓
皮膚科に苦手意識を持つ
↓
この皮膚病はどうやって治療するのですか? と悩み続ける…
もし、先生が少しでも当てはまっているとしたら、島崎先生から夏の皮膚病診断テクニックをしっかり学び、皮膚病の苦手意識を克服しませんか?
今回のZoomセミナ-講師は、東京農工大学動物医療センター皮膚科の島崎先生です。
※画像はイメージです
夏の皮膚病は、寄生虫疾患、感染疾患、アレルギー疾患など目まぐるしく異なる症状で来院されます。しかし、どれも痒みと判断し、正しい診断ステップを踏まないと、なんとなくの治療プランしか提示できないと思います。ここでは、その、“とりあえず”の症状→”とりあえず”の治療から、正しい診断に基づいたさまざまな治療プランの提示、ができる様になるためのテクニックをお話していきます。
実症例を元に東京農工大皮膚科の鑑別診断の手順で一緒に考えていきます。たとえば、鑑別疾患の挙げ方、鑑別疾患を少なくするための問診方法、問診内容、検査の選択、鏡検での注意点、皮膚生研の注意点など学べます。
東京農工大皮膚科では動物を診るまえに、以下のような症例情報だけで鑑別疾患を挙げていきます。なぜなら、このような情報だけでなんとなく鑑別疾患があるうえで問診することができるか、そうではなく、いきなり動物を診て頭が真っ白になってしまうか、で、その動物の診察の質が変わってくるからです。そのため、ピンポイントではなく、幅広く鑑別疾患を挙げておく必要があります。
では、鑑別疾患を挙げてみてください。
先生の鑑別疾患は?
先生の鑑別疾患は?
先生の鑑別疾患は?