
「神経疾患かどうかは、動物を見ればなんとなくわかる」
このようにお考えの先生もいらっしゃるでしょう。獣医師の経験や勘は、日常臨床において重要な武器ですが、神経疾患の場合、気を付けるべき点があります。たとえば、この画像をご覧ください。

これらの動物は、すべて「捻転斜頸」を示しています。しかし、原因となる疾患はすべて異なっていました。

神経疾患は原因に関わらず、障害を受けた部位の機能障害という形で症状を示します。すなわち、「見た目」や「症状」でわかることは障害を受けた部位であり、症状のみから原因となっている病名を特定することはできません。
つまり、見た目だけでは、病名がわからないのが神経疾患。神経疾患が疑われるケースで適切な診断を下し、適切な治療を導きだすには、神経学的検査が欠かせません。
勘でステロイドを
使用することのリスク
「神経疾患は、ステロイドを入れておけば何とかなるのでは?」このように思われる先生も、いらっしゃるかもしれません。確かに、ステロイドで一時的に改善する神経疾患は多くあります。
しかし、ステロイドは原因に関わらず、「見た目上の効果」が得られることが多く、根本治療になっていないケースも多々あります。原因によっては、ステロイドで悪化することもありますし、長期使用になると副作用を検討しなければなりません。
もちろん、ステロイドが効果的な疾患もありますが、使用する理由を明確にしなければ、客観的にみて適切な治療とは呼べないでしょう。
神経疾患においてステロイドを使用するならば、使用する理由を考え、それに基づき使用すべきです。つまり、正確な神経学的検査が必要になります。
MRIを頼ることのリスク
「神経疾患なら、どうせMRIが必要になるでしょ?」「ならば、いろいろ考えないでMRIに送れば良いだろう…」このようなご意見もあるかもしれません。しかし、神経疾患は、MRIですべてがわかるほど簡単ではないのです。
たとえば、MRIは1回で撮れる範囲は20センチほど。CTのように、とりあえず全身を撮るわけにはいきませんので、MRIを撮らなかった部位の異常がわかりません。もし、撮像部位を増やすとなれば、麻酔時間や費用が増えてしまいます。
さらに、MRIは写真ですから構造的な異常は写っても、神経疾患に多い機能的な異常はわかりません。末梢神経や筋肉の疾患の多くも、MRIでは分かりません。
MRIは全身麻酔が必要で費用も安くないため、本当にMRIが適応かどうか、一次診療施設の判断が重要です。そのためにも、臨床医が神経学的検査を学ぶ意義は大きいと言えるでしょう。
とはいえ、
神経学的検査は難しい…
このように思う先生もいらっしゃるでしょう。実際、神経学的検査に詳しい獣医師は多くありませんが、ご安心ください。今回、神経学の分野で多くの臨床実績、研究実績をお持ちの「齋藤弥代子」先生より、神経学的検査が学べます。
- 附属動物病院では、神経病を患う犬猫の診断や外科的・内科的治療を担当。診療対象疾患例は、てんかん、脳炎、水頭症、脳腫瘍、COMS/脊髄空洞症、椎間板ヘルニア、脊髄奇形、脊髄腫瘍、変性性脊髄症、重症筋無力症、末梢神経疾患、筋疾患など。「動物のための」医療の発展を目的として、特に犬・猫の神経病に対する診断法の確立と治療法の開発を目的とした研究をおこなう。
- ■略歴
-
・山口大学獣医学部卒業
・千葉市動物病院勤務
・ノースカロライナ州立大学獣医神経科勤務
- ■担当科目
-
・獣医外科学
・先端獣医療(神経病学)
・小動物総合臨床(神経病学)
・獣医外科学実習
・小動物臨床実習(神経病学)
など
- ■主な研究テーマ
-
・てんかんの外科的、内科的治療法の開発
・脳炎の診断と治療技術の発展
・加速度を使用したてんかんのモニタリングシステムの構築(特許取得)
・てんかんの原因遺伝子の探索
・犬の認知機能不全症の原因と治療法の探索
・脳脊髄液流出経路に関わる研究
・脳波やMRIを用いたてんかん診断技術の確立
・犬の変性性脊髄症の治療法の開発
など
言葉で理解しにくいところは
「臨床映像」で解説
このセミナーDVDでは3つのゴールを設定しています。
1.神経学的検査の目的を理解する
2.神経学的検査を実施できる
3.病変の位置決め (局在診断)を行える
すべて、齋藤先生がわかりやすく解説していますが、ポイントは「臨床映像」を豊富に収録していること。言葉だけでは理解しにくいところを、目で見て理解できるセミナーDVDです。
たとえば、神経学的検査で理解しにくいのが、各神経疾患の徴候や具体的な検査法。これらを学ぶには、言葉だけでは物足りません。実際に、どのようなものかを、その目で見て学ぶのが近道。
今回のセミナーDVDでは、各症状の特徴について、実際に罹患している動物の映像を視聴しながら学べます。さらに、各検査法について、実演形式の動画で解説しています。そのため、言葉だけではわかり難かったところが、すぐに、正確にご理解いただけます。

“異常例、正常例の動画を見比べて解説し、
また、その項目に対応している個所を右下に表示することで理解しやすくなっています”
実践的な検査法が学べます
神経学的な検査のゴールに「病変の位置決め」があります。病変の位置決めには多くの検査法が紹介されており、すべてを理解し、実践できるようになるには時間がかかります。
しかし、齋藤先生が提唱する「犬猫の五大脊髄反射」を理解しておけば大丈夫。よりシンプルな検査で、より正確に病変の位置決めができるようになります。
これは、今回のセミナーDVDで先生が手に入れる技術の一部。他にはどのような内容が学べるかというと…
習得~実践!
神経学的検査マニュアル
院内のスタッフで共有しておきたい神経学的検査マニュアル
神経系の異常徴候や、具体的な検査法が臨床映像を見ながら学べます

- 「神経だとピンときたらステロイド」がダメな理由
神経疾患かどうかは、見たらだいたいわかる。ステロイドを入れておけば何となく良くなる。このような考え方が危険な理由とは?
- ステロイドのリスクを正しく知ろう
ステロイドで、見た目の治療効果を確認できても、根本治療になっていないことは多くあります。また、原因によっては悪化してしまうケースもあるのです。
- 「どうせMRIが必要になるでしょ?」という考え方のリスク
MRIをとれば、すべてがわかるわけではありません。MRIが本当に適応かどうかを、事前に充分判断する必要があるのです。
- 不必要な検査を避けるために
麻酔下の精査や診断検査が必要になった場合、検査センターへ紹介する前にやるべきことがあります。これは臨床医にとって重要な仕事のひとつです。
- 診断時において大切なこと
なぜ「病変の位置決め」からブレてはならないのか? なぜ、検査所見と病変部位の位置決めとの一致が重要なのか?
- 神経学的検査とは?
神経学的検査に高価なものは必要ありません。最低限必要な道具とは何か? ぜひ活用したい、検査シートと入手方法とは?
- なぜ、神経学的検査はシンプルが良いのか?
神経学的検査は長ければ良いものではありません。動物の協力度を考えると、5分程度を目標に終わらせましょう。
- 神経学的検査表の記載法
脊髄反射や姿勢反応における記載法、NEなど、正しく検査するために知っておくべきことがあります。
- 正しい検査結果を導くコツ
神経学的検査において、正しい検査結果を得るためのコツをお伝えします。
- 神経学的検査表の解説
神経学的検査に使用する検査シートですが、項目別の記載法を具体的にお伝えします。
- 傾眠・昏迷について
意識状態異常例として傾眠や昏迷、があります。具体的にどのような状態なのか? 動物の映像を見ながらご確認ください。
- 知性・行動の異常
知性と行動の異常には、具体的にどのようなものが挙げられるのか?「コンヒュージョン」や「ヘッドプレッシング」とは、どのような異常なのか?
- 姿勢の異常に、どうやって気づくか?
神経学的検査では姿勢の異常も検査します。獣医師が観察すべきポイントとは? 神経検査シートへ記載する内容とは?
- 捻転斜頸について
姿勢の異常で代表的な捻転斜頸ですが、具体的にどのような特徴があるのか? 正しく検査するうえで知っておくべきこととは?「前庭脊髄反射」とは何か?
- 捻転斜頸の鑑別
いかにして、真の捻転斜頸と鑑別するのか? 鑑別を要する徴候とは?
- 頭位回旋について
前脳障害における頭位回旋の詳細を解説します。ポイントをおさえれば、正確に検査診断できます。
- 背弯について
頚部痛時に、背弯姿勢のような姿勢をとることがあります。頚部痛の場合は、痛みのために頚部を固定して、目のみ動かす特徴があります。頚椎や頚髄の問題で起こることもありますが、脳の髄膜炎や脳圧亢進時にも同様の姿勢が認められることがあります。
- 頚部痛の特徴
頚部に痛みを抱えた犬は、どのような姿勢を取りがちなのか?
- シッフ・シェリントン徴候とは?
異常姿勢のひとつである、シッフ・シェリントン徴候をご存じでしょうか? T3ーL3の胸腰部脊髄障害時に起こり、頸髄病変でも脳病変でもありませんが…
- 歩様の観察ポイント
どのようにして、歩様の異常を観察すればよいのか? 順序立てて観察することが見落としを防ぐ方法です。
- 脊髄病変の重症度評価法
「動かさない」を「動かせない」と区別することが重要なポイントです。
- 随意運動の障害の評価について
随意運動とは、自分の意思で、つまり大脳皮質で動かそうとして動かせる能力。反射でピクピクと動いてしまう動きは随意運動ではありません。
- 運動失調の評価について
感覚機能の異常に基づく運動異常、つまり、歩行における協調がうまく機能しているかどうかを見ます。固有位置感覚性運動失調、小脳性運動失調、前庭性運動失調の動物には、どのような特徴が見られるのか?
- 歩様における整形外科疾患との鑑別
跛行は、神経学的な麻痺があって起こる異常とは違います。しかし、神経根や脊髄神経の疼痛を伴う疾患の場合では認めることもありますが…
- 触診について
筋肉、骨・関節などを、どのように触診で評価すればよいのか?
- 姿勢反応を詳しく学ぶ
歩様で検出できなかった異常が捉えられることもあるので、重要な評価項目となります。固有位置間隔や跳び直り反応、踏み直り反応など、どのような方法で姿勢反応を評価すればよいのか?
- 姿勢反応の異常例
動物の映像を見ながら、詳細を具体的に学べます。
- 脊髄反射の詳細
反射とは何か? 基本的な知識を深く学びながら、脊髄反射の実践的な検査法を学びます。
- 犬猫の五大脊髄反射とは?
信頼のおける脊髄反射は5つあります。神経学的検査のゴールとも言える「病変の位置決め」は、この5大反射のみで実施できます。
- 脳神経検査について
顔面の非対称性、表情筋、顔面神経機能など、脳神経検査における重要なポイントと実践的な検査法をお伝えします。
- 視覚検査について
どのように検査すれば、正しく評価できるのか? 適切な視覚検査と臨床的評価とは? 各検査法と評価法について詳細を解説いたします。
- 斜視を詳しく知る
なぜ、斜視になるのか? 正常と斜視の見分け方とは?
- 眼振とは何か?
眼振とは、不随意性の眼球の振動ですが、なぜ、眼振になるのか? 複数ある眼振のパターンを正確に理解しましょう。
- ぜひ、実施していただきたい検査法
頭位変換(誘発)による眼振と斜視の評価は、前庭系障害の検出感度か高く、簡単なため、ぜひ実施していただきたい検査のひとつです。
- 顔面の知覚における検査法
具体的な検査法を、実施映像でご確認いただけます。
- 歩行不能な動物で有用になる検査法
それは、痛覚(表在痛覚・深部痛覚)の検査です。具体的に、どのような検査法が求められるのか?
- 「痛覚検査」と「引っ込め反射」を同じに考えてはならない
「引っこめ反射で足を曲げるから痛覚あり」という判断は危険です。その理由を知らなければ、正しい評価は難しくなるでしょう…
- 知覚過敏の評価法
誰でも嫌がる、痛がるような刺激を与えても正しい評価はできません。では、どのような評価が適切なのか?
- 疼痛評価について
腰仙関節部、脊柱(傍脊柱)、頚部の疼痛をどのように評価すればよいのか?
- 排尿機能の評価法
排尿機能においては、なぜ、飼い主さんの言葉を鵜呑みにしてはならないのか? 獣医師が必ず気づくべきことがあります。
- 病変の位置決めの手順
神経学検査における病変の位置決め(局在診断)は、2つの手順で考えることができます。
- LMNとUMNについて
下位運動ニューロンと上位運動ニューロンについて、その詳細と徴候を詳しく解説いたします。
- 無視して良いケース
歩行と姿勢反応に異常がない場合の脊髄反射の異常(特に5大反射以外の反射)は、多くの場合、臨床的意義がありません。
- 神経系の分節を詳しく知る
神経学検査における病変の位置決め(局在診断)では、神経系を分節に分け、どこに病変があるかを考える必要があります。
- 神経系の各分節ごとに考えられる徴候
脳もしくはC1~C5に病変がある場合、C6~T2に病変がある場合、T3~L3に病変がある場合、L4~S3に病変がある場合など、各ケースにおいて、どのようなサインが見られるのか?
- 症例解説(病変の位置決め)
症例解説によって、神経学検査における病変の位置決め(局在診断)を、より具体的にご理解いただけます。
- 病変の位置決め練習
より実践的な検査・診断スキルを習得するための練習を収録しました。
【特典1】気になる神経学的検査だけ
選んで学べる“復習用DVD”を
特典としてプレゼント

DVDの中で、齋藤先生が映像を交えて解説していた各種の神経学的検査の手順を1つにまとめたDVDを、復習用DVDとしてプレゼントします。
ひととおり見た後で、特定の神経学的検査項目のみ見返したいというシチュエーションが生じたときに、検査のところだけ、動画のみを見ることができるようにしました。いつでもすぐ見れるところに保管してご活用ください。
【特典2】講義のレジュメ冊子を
プレゼント

DVDに収録された齋藤先生の講義がまとめられた、セミナーレジュメをお渡しいたします。DVDをじっくり視聴するお時間がなければ、まず、この冊子から先に目をとおしてください。
そして、気になる個所の映像から視聴していただければ、効率のよい学習が可能です。もちろん、復習用のテキストとしてもご活用いただけます。
神経学的検査は、
多くの疾患に関係がある
先生もご存じのとおり、いろんな疾患に神経の異常が関係していることは多々あります。特に整形外科疾患との関係は多く、神経学的検査の善し悪しは、診断内容と治療法の選択に大きな影響をもたらします。
逆に、神経学的検査を正しく使いこなせるようになれば、いろんなケースで、より正確に原因を突きとめ、より正確な治療を選択できるようになるのです。神経学的検査を専門的に学べる機会は多くありません。
ぜひ、この機会に、実践的な神経学的検査法を学び、日常臨床に活かしてください。よりよい診療を提供するための新たな武器として、神経学的検査を使いこなしましょう。
「本当に、納得いく内容なのか?」
と思われた先生へ、60日間全額
返金保証をお付けします
「もしかしたら、もう、知っている内容ばかりかもしれない…」「内容を理解できるか不安だ…」「期待にそえる、教材なのか?」など、思われた場合もご安心ください。
なぜなら、DVD教材の内容に、ご納得できなければ返金させていただくからです。60日間、じっくりと、DVDをご覧いただき、先生の選択が正しかったかどうかをご判断ください。
送料も、返金振込料も、弊社が負担させていただきます。返金保証が付いている、獣医師向け教材なんて、ほとんどありません。これは、今回リリースするDVD教材への自信そのものです。

今なら60日間の全額返金保証付き!
内容に満足しなければ、全額返金いたします。
以下のフォームにご記入ください
習得~実践!
神経学的検査マニュアル
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追伸
今回の教材も、60日間返金保証がついています。
つまり、先生は、ご自身の選択が正しかったか、60日間かけて、じっくりと判断できます。
今回のDVD教材を手に入れる上で、先生に一切のリスクはありません。
ただし、注意点があります。
DVDの在庫には限りがありますので、お申込みは今すぐ。