即臨床！消化器エコー診断実践テクニック

少しの間、考えてみてください。

答えは「肝臓のびまん性の異常構造」

もし、正解されたなら、さすがですね。先生は、腹部エコーについて、膨大なご経験、知識をお持ちの数少ない獣医師のお一人かもしれません。今回学べる、より専門的な犬猫の腹部エコー診断技術を、日常臨床で最大限に活用してもらえることでしょう。

「間違えた」「わからなかった」という場合もご心配なく。なぜなら、異常所見がわかっても、この症例が「肝臓皮膚症候群（表在性壊死性皮膚炎）」と鑑別診断できる先生は、ほとんどいないから。

ぜひ、この続きを読んで、腹部エコーの異常所見、鑑別診断について、より多くの実践的な技術を学び、より優れた臨床を目指しませんか？そのためにも、まずは、いくつかの課題について考えていただきたいのですが…

8月後半の半額CPは8月31日（水）まで

Q1.
これは膵臓のエコー画像ですが
異常所見は何でしょう？

膵臓のエコー診断は難しいと言われていますが、いかがでしょうか？

答えは「膵臓の腫大、周囲脂肪の高エコー化、腹水」が異常所見。ちなみに、診断は急性膵炎。なぜ、このような診断結果になったのか…。その答えがわかりますか？

Q2.
これは胃のエコー画像ですが
異常所見は何でしょう？

答えは「胃壁の層構造消失を伴う、びまん性の肥厚」が異常所見。

正常な消化管壁の構造と照らし合わせると、答えが導きだせます。また、鑑別診断により、リンパ腫と診断されましたが、どの病気と比較すればよいのか…。その答えがわかりますか？

Q3.
これは十二指腸のエコー画像ですが
異常所見は何でしょう？

答えは「十二指腸壁の層構造消失を伴う、びまん性の肥厚」が異常所見。

このようなケースも、正常な消化管壁の構造を理解していれば、異常所見を間違えなく導きだせます。また、鑑別診断は、3つの病気と比較することで、正確な診断が可能になるそうですが、どの病気と比較すればよいのでしょうか？

先生はいくつ正解できましたか？

もし、ご不明な点がいくつかあったとしても大丈夫。先生もご存じのとおり、大学の授業だけでは日常臨床に対応できる腹部エコーの診断技術は身に付きません。

また、卒後に腹部エコーが学べる機会が多いかというと、そうでもありません。実際、多くの臨床獣医師が、腹部エコー診断で100％の自信を持てずにいます。

今回、この問題を解決するために、腹部エコーの診断技術を高めるための、新たな学習方法を開発いたしました。それは「ワーク形式の腹部エコー講座」です。

22症例のエコー画像を使った
ワーク形式の腹部エコー講座

講義を4時間、5時間と聞き続ける学習法も悪くありません。

ですが、知識を短時間で脳内にインプットするには、ワーク形式も、非常に有効な学習法です。一般的なビジネスシーンでは、このワーク形式のセミナーが、数年前から人気です。

具体的には、セミナーで出題される課題について、まずは、自ら考え答えをだす。その後、講師から正しい答えと、解き方を教えてもらい理解を深める。

もし、課題に正解していたのであれば、その症例について、先生の理解は、より盤石になるでしょう。答えがわからない、もしくは、間違えた答えを導きだしていたのであれば、「失敗」という経験が、その後の理解を強力に押し上げます。

① 題　→　②答えを考える　→　③正解を知る

この一連の流れを繰り返すことで、次々と新しい知識を脳内へインプットし続ける…。そんなワーク形式で、腹部エコーの診断技術が習得できる教材を開発いたしました。

合計22のエコー画像を見ながら、異常所見・鑑別診断のワークに取り組むことで、より正確な腹部エコー診断技術が身に付く教材です。

講師は、今、腹部エコー講師として注目され始めている三好先生。三好先生が講師を務めたメーカー主催のセミナーでは、100名以上の獣医師が集まり、講義のWEB配信では約1,300名が受講。受講者の評価は、非常に好評でした。

地元北海道の獣医師会における講演や、メーカー主催のセミナーで、犬・猫のエコー診断を教える。セミナー受講者からの評価は高く、メーカー主催のセミナーでは、100名以上の獣医師が集まり、講義のWEB配信では約1,300名が受講する。帯広畜産大学動物医療センター（旧附属家畜病院）において、主治医として7年間で約9,000件（当該期間の全体の約3割）の診療を担当。同大学の助教として、6年間、臨床病理学や獣医内科学などを担当。学生による授業評価は常にトップクラスで、学内最高評価を2度獲得。

■執筆、寄稿: ・三次元超音波検査法による犬胎子の顔の描出
　（獣医畜産新報 2009年9月号 pp.745-749 文永堂出版株式会社）
・腹部エコーを読む第12回
　食欲不振と運動不耐性を主訴に来院した犬の1例
　（CLINIC NOTE 2014年12月号 pp.66-71 株式会社インターズー）
・副腎の超音波検査の手技と読影
　（CLINIC NOTE 2015年11月号 pp.20-36 株式会社インターズー）
■受賞: 日本獣医師会長賞　2002年3月
■講師: ・小動物の腹部超音波診断～すぐに役立つコツとポイント～
　小動物講習会十勝獣医師会・十勝小動物獣医師会共催
　2011年10月16日帯広 MPアグロ株式会社帯広支店
・小動物の消化器エコー～診断のコツとポイント～
　平成23年度日本獣医師会獣医学術学会年次大会(北海道)ランチョンセミナー
　日本獣医師会主催北海道獣医師会共催ファイザー株式会社協賛
　2012年2月4日札幌札幌コンベンションセンター
・動物看護師のための臨床血液学
　動物看護師統一認定機構ポイント対象講習帯広畜産大学主催十勝獣医師会後援
　2013年2月6日帯広帯広畜産大学
・小動物の麻酔管理ABC
　小動物講習会十勝小動物獣医師会主催十勝獣医師会後援
　2013年3月24日帯広 MPアグロ株式会社帯広支店
・犬と猫の消化器エコー～所見の読み方と鑑別診断～
　消化器内科セミナーゾエティス・ジャパン株式会社主催
　2014年10月30日東京新宿NSビル
・猫の内科学：臨床家が押さえるべきポイント
　猫の診療集中講座ゾエティス・ジャパン株式会社主催
　2015年2月15日東京　フクラシア品川クリスタルスクエア

肝臓、膵臓、消化管
合計22症例の腹部エコー診断を収録

22種類のエコー画像
“日常臨床で、頻繁に遭遇するケースに絞り込みました”

今回の教材では、先生が日常的に遭遇しやすい22症例に絞り込み、腹部エコー画像から異常所見を導きだし、鑑別診断する技術がワーク形式で学べます。

どの技術も、翌日の臨床で使える再現性の高いものばかり。ぜひ、この教材を使って、より正確な腹部エコー診断ができるようになりましょう。収録内容の一部をご紹介すると…

臨床に活かす
犬と猫の消化器エコー
～異常所見から鑑別診断へ～
22症例のワークで、翌日の臨床に活かせる診断技術を習得

■腹部エコーの基礎

装置、動物、ドクターの配置について
動物の準備
画像の表示法
装置の設定
系統的アプローチ
評価
エコー源性
点から線へ、線から網へ

■腹部エコー診断ワーク
（異常所見と鑑別診断）

症例①　ラブラドール・レトリーバー、5歳

・異常所見は？
・正常な肝臓の辺縁画像
・肝臓の辺縁不整における鑑別診断
症例②　シェットランド・シープドッグ、11歳

・異常所見は？
・肝臓の低エコー性の限局性病変における鑑別診断
症例③　ウェルシュ・コーギー、11歳

・異常所見は？
・肝臓の高エコー性の限局性病変における鑑別診断
症例④　雑種犬、15歳

・異常所見は？
・肝臓の混合エコー性の限局性病変における鑑別診断
症例⑤　パグ、7歳

・異常所見は？
・正常な肝臓のエコー源性
・肝臓のびまん性のエコー源性上昇における鑑別診断
症例⑥　ミニチュア・ダックスフンド、4歳

・異常所見は？
・正常な肝臓のエコー源性
・肝臓のびまん性のエコー源性低下における鑑別診断
症例⑦　雑種犬、16歳

・異常所見は？
・肝臓のサイズの縮小、辺縁不整、
　びまん性のエコー源性上昇、低エコー性結節、腹水
・なぜ、肝硬変なのか？
症例⑧　コッカー・スパニエル、11歳

・異常所見は？
・肝臓のびまん性の異常構造
・正常な肝臓のエコー構造
・肝臓のびまん性の異常構造における鑑別診断
・肝臓のサイズについて（本症例と肝硬変との違い）
・肝臓皮膚症候群（表在性壊死性皮膚炎）と診断する理由
症例⑨　ラブラドール・レトリーバー、1歳

・異常所見は？
・胆嚢壁の肥厚について
・正常な胆嚢壁の画像
・胆嚢壁の肥厚における鑑別診断
・縦断像画像からわかる肝静脈の拡張、腹水
症例⑩　ラブラドール・レトリーバー、6歳

・異常所見は？
・胆嚢粘液嚢腫にみられる特徴
症例⑪　シェットランド・シープドッグ、8歳

・異常所見は？
・胆嚢の拡張、高エコーの放射状ライン、
　周囲脂肪の高エコー化
・胆嚢破裂を見極めるポイント
症例⑫　ジャック・ラッセル・テリア、8歳

・異常所見は？
・胆嚢と胆管の拡張
・胆嚢と胆管の拡張における鑑別診断は？
・なぜ、膵炎か？
症例⑬　雑種犬、1歳

・異常所見は？
・肝臓のサイズの縮小、肝外の異常血管
・門脈体循環シャント
症例⑭　シー・ズー、14歳

・正常な膵臓のエコー画像
・異常所見は？
・膵臓の腫大、周囲脂肪の高エコー化、腹水
・正常な膵臓の大きさとエコー源性
・なぜ、急性膵炎か？
症例⑮　雑種犬、10歳

・正常な消化管壁の構造
・異常所見は？
・胃内構造物（低エコー性、房状、粒状）
・なぜ、病変ではないのか？
症例⑯　チワワ、3歳

・異常所見は？
・胃内構造物（高エコー性の表面、強い音響陰影）
・胃内異物を疑うケース
症例⑰　アメリカン・ショート・ヘア、１３歳

・異常所見は？
・胃壁の層構造消失を伴うびまん性の肥厚
・正常な消化管壁の構造
・胃壁の層構造消失を伴う
　びまん性の肥厚における鑑別診断
症例⑱　雑種犬、9歳

・異常所見は？
・胃壁の層構造消失を伴うびまん性の肥厚、
　局所リンパ節の腫大、胃の運動性の低下
・なぜ、胃癌とそのリンパ節転移なのか？
症例⑲　ラブラドール・レトリーバー、9歳

・異常所見は？
・十二指腸壁の層構造消失を伴う
　びまん性の肥厚における鑑別診断
・正常な消化管壁の構造
・腸間膜リンパ節（縦断像）から分かること
症例⑳　ポメラニアン、9歳

・異常所見は？
・小腸粘膜の高エコーラインにおける鑑別診断
症例?　ラブラドール・レトリーバー、1歳

・異常所見は？
・多層構造、リングサイン
・腸重積
・十二指腸（横断像）
・腸の拡張、液体貯留、腸内構造物（強い音響陰影）
・腸内異物（髪留め）、腸閉塞
症例?　ドーベルマン、3歳

・異常所見は？
・ヒダ状の小腸、高エコーの線状構造物
・腸内異物、腸閉塞、腸穿孔、腹膜炎