教材リリース日:2020年4月
麻酔管理は、獣医療において避けては通れない技術です。
そのため、多くの先生が専門書を読んだり、セミナーに参加したり。また、経験豊富な獣医師の先生にお話を聞くなど、さまざまな方法でより安全な麻酔管理を学んでいます。
しかし先生もご存じのとおり、日々の臨床に対応できる麻酔管理を体系的に学べる機会は、それほど多くありません。
ほとんどの先生は勤務医時代、院長から日常臨床で使える麻酔管理の技術を学び、開業後もその技術をベースに麻酔管理に取り組んでいます。
このような事情もあり、麻酔管理のおこない方は病院により異なる傾向があります。その結果、多くの先生が…
こう感じ、100%の自信を持てないまま麻酔管理をおこなっています。
つまり、本当に安全な方法なのか確証のないまま、「なんとなく」や「とりあえず」で麻酔管理をおこなっているのです。
思いだしてみてください。
先生は、使用する麻酔薬の選び方や組み合わせ、投与のタイミング、また投与量など、すべてに根拠をもって実践できていますか?
もし先生も同じように、「なんとなく」や「とりあえず」で麻酔管理をしているのなら、今からお話することはとても重要です。
なぜなら今回、なんとなくで麻酔管理をすることのリスクをはじめ、エビデンスのあるより安全な麻酔管理のおこない方から、実際の症例まで、「麻酔管理のなんとなくをなくす方法」をお伝えするから。
講師をつとめるのは、北里大学 獣医学部獣医学科 小動物第2外科学の前田先生です。
たとえば、犬の外科手術をおこなうとき。
麻酔前投薬として、アトロピンをはじめとする抗コリン薬を投与しますよね。
アトロピンは唾液や気道分泌液の抑制、また徐脈の抑制などを目的に広く用いられていますので、きっと先生も使用する機会が多いと思います。では…
もしかすると、「なんとなくルーチンで投与している」かもしれません。
実際、麻酔前に「とりあえず」でアトロピンを投与する先生も多くいらっしゃいますが、これは大変危険な行為であると言えます。
なぜなら、アトロピンの投与により不整脈を起こしたり、逆に徐脈を誘起するリスクがあるからです。
1974年に出版された、麻酔に関する文献である「Anaesth Intens Care」の中には、“Old habits die hard”という一文が記されています。
これは、「アトロピンをルーチンで投与する悪い習慣は、なかなかなくならない」という意味。
つまり、約46年も前の時代から、アトロピンをルーチンで投与する悪い習慣に対する注意喚起がおこなわれていたのです。
アトロピンにおいて、多くの先生が経験しているトラブルがあります。
それは、アトロピンの投与により、過剰な頻脈が起きてしまうこと。もしかすると、先生も同じ経験をしたことがあるかもしれません。
アトロピンで過剰な頻脈を起こすと、心臓の拡張期を十分に確保できず、血液を送りだす量が低下します。
その結果、1回拍出量低下や冠血流低下など、心臓にとても大きな負荷をかけることになり、動物はとても危険な状態になります。
では、このようなリスクを防ぐには、どうすれば良いのか?
前田先生は、「アトロピンは必要なときに必要な量だけを投与すること」が重要になると言います。
では、アトロピンの必要量は、どのように決定すれば良いのでしょうか?
結論からお伝えすると、アトロピンの必要量はその状況により異なります。しかし、より安全に投与するうえで必ず守るべきことがあります。
それは、「マイクロ単位で、緩徐に静脈内投与すること」です。
たとえば、一般的なアトロピン製剤は「最大で50μg/kg、それ以上の投与は危険であると考えられています。つまり、10kgの動物に投与するケースでは、500μgが上限ということになります。
実際の投与は、原液1mlを生理食塩液で5mlにメスアップし、1mlを静注することで10μg/kgのように投与します。
このように投与することで、緩徐にマイクロ単位で調節でき、過剰なアトロピンの投与を避けられるわけです。
今回の教材では、今お話したような、より安全なアトロピンの投与方法を実際の症例を見ながら詳しく学ぶことができますが、他にもたくさんの内容を学べます。たとえば…
吸入麻酔をより安全におこなうには、正しい麻酔器の繋ぎ方を知っていなくてはなりません。
しかし若手獣医師の先生の中には、「麻酔器の繋ぎ方がよくわからない」という先生も多くいらっしゃいます。実際、一度回路をバラバラにしてしまうと繋げなくなるケースも少なくありません。
では先生は、麻酔の回路を正しく理解し、より安全に麻酔器を繋ぐことができると自信を持って言い切れますか?
たとえば、以下の3つは呼吸回路を構成する重要な要素です。
より安全に吸入麻酔をおこなうには、これらを正しく繋がなければなりません。
もし先生が、「なんとなく」で麻酔器を繋いでいたとしたら、今回学べることはとても重要です。
動物からでた呼気が、どこを通って再び吸入されるかの流れを含め、麻酔器の回路の繋ぎ方やベンチレーターを使いこなす設定方法など、前田先生の解説を見ながら学べるからです。
動物の生命に直結する麻酔疼痛管理において、「なんとなく」はとても危険です。
しかしながら、先生おひとりの病院では麻酔疼痛管理まで手が回らず、なおざりにされていることも、また事実です。
でも、考えてみてください。
先生ご自身も、麻酔疼痛管理に自信がもてないまま日々の臨床をおこなうのは、大変なストレスなのではないでしょうか?
獣医療では麻酔疼痛管理は避けては通れない道です。麻酔の上手な先生がいる病院であることが、他の動物病院との差別化にもなる現実もあります。
ですから先生も、「できることなら、しっかりとしたエビデンスのもと、自信をもってより安全な麻酔疼痛管理ができるようになりたい」とお考えだと思います。
今回の前田先生の講義は、麻酔に関する「なんとなく」や「とりあえず」を解消したい先生のご期待にそえる内容であることは間違いありません。
ぜひ先生も、今回のDVDで自信をもって麻酔疼痛管理ができるようになってください。
【DVD4枚組】(収録時間合計:165分)
DVDに収録された前田先生の講義がまとめられた、セミナー資料を冊子にしてお渡しいたします。DVDをじっくり視聴するお時間がなければ、まず、この冊子から先に目をとおしてください。そして、気になる個所の映像から視聴していただければ、効率のよい学習が可能です。もちろん、復習用のテキストとしてもご活用いただけます。
教材内訳 |
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価格 |
販売価格 39,980円 (税込43,978円) |
返金保証 | なし |
特記事項 |
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※安心の暗号化通信を採用しています。
この商品のお申込みフォームは、世界でもトップレベルである、グローバルサイン社のセキュリティシステムを利用しており、個人情報保護、セキュリティ強化のため、SSL暗号化通信を採用しています。お申込みの際に個人情報の漏洩は一切ありません。
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