講義概要
「ナラティブ」あるいは「NBM」という用語をお聞きになったことがあるでしょうか?エビデンスを重視した、疾患そのものの治療が最優先される流れがどんどん先鋭化されていく中で、治療対象である動物やそのご家族の物語や絆 = HAB へ向けられる視点が足りないのではないかという反省から叫ばれ始めた医療のもう一つの考え方です。日本救急医学会では、「個々の患者が語る物語から病の背景を理解し、抱えている問題に対して全人格的なアプローチを試みようとする臨床手法」と説明されています。動物のリハビリテーションに関わる中で、私は、この「ナラティブ」を意識しはじめ、今ではエビデンス同様に大切なキーコンセプトであると考えるようになりました。 そこで、セミナーの後半では、この「ナラティブ」という考え方をご紹介するとともに、「EBM」と「NBM」の両立についてお話します。一緒に考えていきましょう。
講義内容
獣医療の一分野である以上、当然ながら、リハビリテーションも他の診療科同様に、「科学的根拠や証拠」に基づいたものでなければなりません。これを「EBM」あるいは、エビデンスメディスンと呼びます。
リハビリテーションは「数値化に馴染まない」とか、「エビデンスが弱い」と、他分野から批判的なアドバイスを受けたり、リハビリ実施者の中からも軽度な「うしろめたさ」を吐露する声も聞かれます。
そこで、本セミナーの前半では、普段私達が実施しているリハビリテーションのエビデンスについてお話します。
開催日時
2025年9月18日(木)
20:00〜22:00
講師紹介
KyotoAR
植村 隆司先生
セミナー詳細
受付は19:50より開始となります。また、終了時間は前後する場合がございます。
参加を希望される方は、下のフォームからお申し込みください。
ご登録いただいたメールアドレス宛に、開催日前日と当日に視聴用URLをお送りいたします。