
From:権田
日付:2026年10月16日12:00
講師紹介
いちまた まさなお
Profile
日本大学生物資源科学部獣医学科卒業。一次診療および日本小動物医療センター付属の夜間救急診療科で臨床経験を積んだ後、日本小動物がんセンターに勤務。勤務と並行して、山口大学大学院共同獣医学研究科博士課程に社会人大学院生として在籍し、博士(獣医学)を取得した。現在は年間200件以上の腫瘍初診を担当し、抗がん剤治療の継続や副作用管理を目的とした再診にも日常的に携わる。一次診療・救急診療・腫瘍診療で培った経験を生かし、個々の症例に応じた抗がん剤の投与設計、支持療法、減量・投与延期の判断を実践している。
抗がん剤治療を前にしたとき、多くの先生方がためらいを覚える理由。それは、決して「抗がん剤の種類を知らないから」ではありません。教科書や成書を開けば、基本的な薬剤情報や投与設計は確認でき、論文に目を通せば新しい知見も得られます。
先生も、すでに代表的な薬剤や基本的な適応は把握されているはずです。それでも提案に踏み切れないのは、投与した「その後」に確信が持てないからではないでしょうか。
食欲低下や下痢、好中球減少が起きたときに、続けるのか、減量するのか、延期するのか。抗がん剤治療の本当の難しさは、この判断にあります。つまり、本当の壁は投与前の薬剤選択ではなく、投与後の変化をどう見て、どう支え、どう調整するかに最後まで責任を持てるかどうかにあるのです。
難しいのは、副作用そのものだけではありません。一次診療で判断を鈍らせるのは、「何が、いつ、どの程度起こるのか」という見通しを持ちにくいことです。そしてその見通しの乏しさは、そのままご家族への説明の難しさにつながります。
どんな副作用があり、いつ出やすく、どこまで様子を見てよいのか。何が危険サインで、いつ来院を促すべきか。そうした問いに過不足なく答えられなければ、抗がん剤治療を自信を持って提案することはできません。曖昧な説明は不安を招き、不十分な説明は実際の症状出現時に不信や混乱を生みます。
つまり、抗がん剤治療の壁となっているのは、薬剤選択や副作用だけではありません。その先に起こることを見通し、説明し、支えながら判断していく。その全体設計こそが、もうひとつの大きな難しさなのです。
では、一次診療で抗がん剤治療をおこなううえで、本当に必要なものは何でしょうか。それは、腫瘍専門医のように全薬剤・全腫瘍・最新知見を網羅することではありません。一次診療に求められるのは、「抗がん剤治療を安全に続けるための判断力」です。
副作用を予測すること。危険サインを見抜くこと。そして、必要に応じて「休む・減らす・続ける」を適切に判断することが、抗がん剤治療の質を大きく左右します。
本教材では、投与後に起こりうる変化を整理し、「どこまでが想定内で、どこから対応を変えるべきか」の判断を、年間初診数200件以上の腫瘍診療を担当するスペシャリスト、一萬田正直先生からわかりやすく学べます。

●10月16日(金)12:00 にお申し込み専用ページをご案内しますので、
今しばらくお待ちください。