
犬猫の呼吸器疾患の
診断精度を上げる方法
気管虚脱や鼻咽頭狭窄、気管支炎、猫喘息など。呼吸器に対する疾患は、とても多岐に渡ります。しかし、その一方で臨床徴候は、鼻汁排出や苦しそうな呼吸、いびき、咳など、それほど多くありません。
また、検査項目も他の部位の疾患と比べると少なく、一次診療施設でできることは限られています。
そのため、疾患を絞り込めず、「とりあえず抗生剤を投与する」という治療をおこなっている先生も多くいらっしゃいます。
実際、このような治療法で奏功したケースもあるでしょう。でも…
本当の原因がわからないままで良いのでしょうか…?
十分な検査ができないまま、抗生剤による治療をおこなった場合。
結果的に治療がうまくいったとしても、
● 本当の原因は、いったい何だったのか?
● なぜ、苦しそうな呼吸や咳をしていたのか?
● 呼吸器内で、何が起きていたのか?
● 別の疾患の可能性はなかったのか?
● 本当に適切な治療ができたのか?
など、こう思ってしまいませんか?
また、抗生剤による治療が奏功しない場合、次にどのような疾患を疑うべきかもわからないのは不安だと思います。
もし、先生にも心当たりがあり、「できることなら正しく診断し、適切な治療ができるようになりたい」「飼い主さんにも説得力のある説明がしたい」と思われたなら?
今からお伝えすることは、とても重要です。なぜなら今回、呼吸器疾患の動物の体内で何が起きているかを正しく理解し、適切にコントロールする方法をお伝えするから。
講師は、日本獣医生命科学大学 獣医放射線学教室 教授を務める藤田先生です。藤田先生は、日本獣医画像診断学会 会長および、日本獣医がん学会 副会長を務め、呼吸器疾患に内視鏡検査を取り入れた第一人者として知られています。
- 日本獣医生命科学大学 獣医放射線学教室 教授。呼吸器疾患、画像診断のスペシャリストであり、呼吸器疾患に内視鏡検査を取り入れた第一人者。日本獣医画像診断学会 会長および日本獣医がん学会 副会長を務め、各種学会にて毎年講演をおこなっている。
- ■略歴
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1991年 3月 |
日本獣医畜産大学(現 日本獣医生命科学大学)大学院博士課程修了 |
1991年 4月 |
日本獣医生命科学大学 助手 |
1999年 4月 |
日本獣医生命科学大学 講師 |
2004年 4月 |
日本獣医生命科学大学 准教授 |
2010年10月 |
日本獣医生命科学大学 教授 / 現在に至る |
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日本獣医生命科学大学 付属動物医療センターでは呼吸器科、放射線科(画像診断、放射線治療)を担当。
日本獣医生命科学大学付属動物医療センター 院長
日本獣医画像診断学会 会長
日本獣医がん学会 副会長 |
- ■執筆
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獣医師の先生が知っておくべき
検査ツールによる見え方の違い
X線検査や超音波検査、CT検査、MRI検査、内視鏡検査など。呼吸器疾患の診断に用いる検査ツールは、さまざまな種類があります。
では先生は、これらの検査ツールによる見え方の違いをご存じですか? 実は、これらの検査ツールの異常所見の検出精度は、疾患により大きく変わります。
つまり、検査法にも得手不得手があるということ。検査ツールによる見え方の違いを知らなければ、疑われる疾患に対し、どの検査が有効なのかを判断できません。たとえば、以下の画像をご覧ください。

“雑種猫、去勢雄、11歳のX線画像
日獣大 藤原亜紀先生より提供”
これは、慢性鼻炎と診断された猫のX線画像です。
約7.5ヵ月前から鼻詰まり徴候が認められ、抗生剤を投与しましたが一向に良化しないため、二次診療施設に紹介来院しました。先ほどご覧いただいたのが、来院時のX線画像です。
この画像からは、鼻先から鼻咽頭にかけて異常な点は認められませんでした。そのため、続けてMRI撮影をおこないました。
それが、以下の画像になります。

“続けておこなわれたMRIの画像”
MRIからも異常な点は認められません。そのため、さらに詳しく検査をおこなうため、内視鏡を入れて内部を観察することにしました。
左側に見えるのが、正常な猫の鼻咽頭内の画像。そして右側が、今回来院した猫の画像です。ひと目見てわかるとおり、右の画像では粘膜がボコボコしており、形態異常があるのを確認できますが…
この検査から、何がわかったのか…?
内視鏡検査の結果、この猫は、鼻咽頭内にリンパ腫が確認されました。もし、「とりあえず抗生剤を投与して、様子を見ましょう」という治療を続けていたら、リンパ腫を発見できず、手遅れになっていたかもしれません。
しかし、MRI検査も万能とは言えません。今ご紹介した症例のように、粘膜に異常がある場合、MRI撮影をおこなったとしても、なかなか診断がつかないケースもある からです。
そのため、鼻に関してはMRIを撮り、さらに必要に応じて内視鏡を使って、粘膜そのものを直接みる必要があります。
獣医師の先生に求められるのは、各検査ツールの有意性の違いを正しく知り、必要に応じて使い分けること。そうすることで、かなり高い診断精度を得られるようになるのです。
続けてもうひとつ。藤田先生が教えてくれた、獣医師の先生が知っておくべき呼吸器疾患のポイントをご紹介しましょう。
気管虚脱に対するX線検査
ポメラニアンやチワワ、トイプードルなどの犬種に多い疾患である、気管虚脱。何らかの原因により本来は硬くなる軟骨が軟らかい状態で成長し、筒状の気管が潰れて凹み、背腹方向に極端に虚脱してしまう病気です。
気管虚脱の診断は、一般的にX線検査で吸気時と呼気時のラテラル撮影によりおこなわれ、約8割はこの方法で診断可能と言われていますが…
なぜ、X線検査の診断精度が高いのか…?
先生は、その理由をご存じですか? X線検査で約8割が診断可能な理由は、気管軟骨の特性にあります。実は、正常な気管軟骨は、呼吸運動中に動的な変化がありません。
しかし、気管虚脱の犬は気管軟骨が柔らかくなっているため、動的な変化が起こります。

“呼気時に気管が潰れて凹んでいるのがわかります”
このことから、「気管軟骨が柔らかい=動的な変化が起こる=気管虚脱」と疑うことができますが…
ここに、大きな落とし穴があります…
それは、「気管軟骨が柔らかい=治療対象」とはならないこと。なぜなら、先ほど例に挙げたポメラニアンやチワワ、トイプードルなどの犬種は、もともと気管軟骨が柔らかい特徴があるから。
そのため、気管虚脱でない患者でも、呼吸時に動的な変化が起こります。そのため、気管虚脱を診断するときは、ただ単に気管軟骨が柔らかいというだけでなく、必ず咳の臨床徴候が伴っているかチェックしなければなりません。
つまり獣医師の先生は、柔らかい気管軟骨によって咳、喘鳴、不眠症などの生活の質が低下する症状があったときに、初めて治療を検討すべきなのですが…
判断の難しいケースで
獣医師の先生が知っておくべきこと
気管虚脱を疑い、X線検査をおこなったとしましょう。しかし、呼気時と吸気時のタイミングで撮影しても、画像には動的変化が見られないケースがあります。
実際、藤田先生の大学には、「一次診療施設で気管虚脱を疑い、X線検査をしたが動的な変化が見られない。もしかすると、気管虚脱ではないのかもしれない…」ということで、大学で精査して欲しいという依頼が多いと言います。
たしかに、吸気時と呼気時のタイミングにピッタリ合わせて撮影するのは、少々むずかしいところもあります。そのため、タイミングがずれている可能性もあるかもしれませんが…
大学では、どのような検査をするのか…?
このような場合、藤田先生は「透視X線検査(リアルタイム)」により、動的変化を確認する方法をとると言います。では、透視X線画像は、どのように見えるのか? 下の動画をご覧ください。
“気管虚脱の犬の透視X線検査”
正常なものでは、呼吸運動中ほとんど気管の経が変化していないのがわかります。
気管虚脱の犬では、呼吸のたびに気管が潰れているのがわかります。その他、咳がおこっているときのみ、気管が潰れる場合もあります。
このように、高い精度で気管虚脱を診断できるX線検査でも、判断の難しいケースがあること。
また、X線画像と透視X線画像(リアルタイム)の見え方の違いを知っておくことは、とても重要です。
この違いを知っていれば、二次診療施設で得られた画像をもとに、飼い主さんへの説明も、より説得力のあるものになり、適切な治療を進められることは間違いありません。
X線、CT、MRI、内視鏡など
膨大な画像を例に総合的な
画像診断が学べます
「内視鏡の動画をください」
「透視X線画像をもらえませんか?」
藤田先生の勉強会に参加した獣医師の先生たちから、よくこう言われるそうです。なぜなら、これらの画像を見せながら、飼い主さんにわかりやすい説明をしたいから。
たしかに、正常画像や同じ症例の画像があれば、飼い主さんも病気をイメージしやすくなりますし、先生の説明にも説得力が備わりますよね。
「他の症例ですが、実はこんな病気で、この子も画像のような状態になっているんです。なので、この治療から初めてみましょう」と、具体的な治療法を提案するときも、飼い主さんはすんなりと受け入れてくれるようになるでしょう。
今回の教材は、先生ご自身が犬猫の呼吸器疾患の知識を深められるだけではありません。収録された豊富な画像を、飼い主さんへ説明するときのツールとしても役立てることができます。
ポピュラーな呼吸器疾患を目と耳で学べます
今回の教材で学べる呼吸器疾患は、一次診療施設で遭遇する機会の多いものを厳選しました。たとえば、鼻咽頭疾患、鼻腔疾患、気管・気管支疾患、猫喘息など。
それぞれの疾患に対し、X線、CT、MRI、内視鏡など、見え方の違いと有意性、診断のポイントから症例まで、膨大な画像を見ながら具体的に学ぶことができます。
また、今回のDVDは症例をはじめ、患者の映像も多数収録されています。
ですから、鑑別の難しい逆くしゃみと咳、異物が詰まっているときのいびき(鼻閉音)、気管支に問題があるときの喘鳴音など、実際の音を聞きながら学ぶことができます。

“二次診療で得られた画像を、治療、提案にお役立ていただける方法が学べます”
ぜひ、先生も呼吸器疾患における画像診断のポイントを学んでください。そうすれば…
- 呼吸器疾患の原因が、手に取るようにわかる
たとえば、鼻詰まりの犬がいたとき。X線検査では見えなかった原因が、CT、MRI、内視鏡などの画像により、ハッキリと見えるようになります。疾患の原因がわかることで、これまで以上に適切な治療ができるはずです。
- 「とりあえず抗生剤」という治療に頼らなくなる
呼吸器疾患は、他の部位の疾患と比べると検査項目も少なく、原因がハッキリわからない患者には「とりあえず抗生剤」という治療をしている先生も多くいらっしゃいます。今回の画像診断は、今までわからなかった原因もわかるため、より適切な治療ができるようになります。
- 伴侶動物の高齢化時代に増える疾患に対応できる
伴侶動物の高齢化は、これからの獣医療の大きなテーマです。高齢の犬猫が増えるということは、それだけ呼吸器疾患の犬猫が増えるということ。適切な治療法を学べば、根治の難しい高齢動物の慢性呼吸器疾患でも適切にコントロールできるようになります。
- 二次診療施設で得られた画像をフル活用できる
疑われる疾患をある程度絞り込めれば、二次診療施設に依頼する検査もより具体的なものにできますよね。さらに今回の教材は、二次診療施設で得られた画像を一次診療施設でフル活用する方法も学ぶことができます。
- 飼い主さんにわかりやすく、説得力のある説明ができる
たとえば、飼い主さんに臓器の異常を説明するとき。超音波画像があると説明がしやすいように、呼吸器疾患も正常像や同じ疾患の画像があると、飼い主さんにわかりやすく説明できるようになります。今回の教材は、膨大な数の画像をご紹介しますので、飼い主さんへの説明ツールとしても使用できます。
- 飼い主さんへ、治療の提案がしやすくなる
今回の教材の画像を用いれば、「他の症例ですが、実はこんな病気で、この子も画像の状態になっているんです。なので、この治療から初めてみましょう」と、具体的な治療法の提案もやりやすくなります。
- もっとたくさんの動物を助けられる
呼吸器疾患の画像診断ができるようになると、X線で見落としがちな疾患を見つける方法など、次の検査方法に迷うことがなくなります。結果的に、もっとたくさんの動物を助けることができるでしょう。
内視鏡で診る! 呼吸器疾患
【DVD3枚組】(収録時間合計:165分)
レジュメ冊子をプレゼントいたします

DVDに収録された藤田先生の講義がまとめられた、セミナー資料を冊子にしてお渡しいたします。
DVDをじっくり視聴するお時間がなければ、まず、この冊子から先に目をとおしてください。
そして、気になる個所の映像から視聴していただければ、効率のよい学習が可能です。もちろん、復習用のテキストとしてもご活用いただけます。
「本当に、納得いく内容なのか?」と
思われた先生へ、60日間全額
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なぜなら、DVD教材の内容に、ご納得できなければ返金させていただくからです。60日間、じっくりと、DVDをご覧いただき、先生の選択が正しかったかどうかをご判断ください。
送料も、返金振込料も、弊社が負担させていただきます。返金保証が付いている、獣医師向け教材なんて、ほとんどありません。これは、今回リリースするDVD教材への自信そのものです。

今なら60日間の全額返金保証付き!
内容に満足しなければ、全額返金いたします。
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ただし、注意点があります。この価格(DVDリリースキャンペーン価格)での販売は、5月31日まで。6月1日以降は、定価の39,980円に戻ります。
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